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ステロイドと眼圧・緑内障の関係|知らないと危険な副作用と予防方法

ステロイドと眼圧・緑内障の関係|知らないと危険な副作用と予防方法

ステロイド薬は強力な抗炎症作用と免疫抑制作用をもち、眼科・皮膚科・呼吸器科・整形外科など、医療のあらゆる領域で欠かせない薬剤です。しかしその一方で、眼科では「眼圧上昇」という重要な副作用があり、放置すると緑内障の発症・進行を招く可能性があります。

「長年アレルギーでステロイド点眼を使っている」 「喘息の吸入ステロイドを続けている」 「皮膚炎で眼の周りにステロイド軟膏を塗っている」

こういったケースでも知らぬ間に眼圧が上がることがあります。自覚症状がほとんどないため、気づいた頃には視神経にダメージが進んでいることも少なくありません。

この記事では、ステロイドの基礎知識から、副作用としての眼圧上昇の仕組み、起こりやすい人の特徴、緑内障との関係、そして予防・治療方法まで、専門的内容をわかりやすく詳しく解説します。


目次

  1. 1. ステロイドとは?
  2. 2. ステロイドが使われる主な疾患
  3. 3. ステロイドで眼圧が上がるメカニズム
  4. 4. ステロイド眼圧上昇を起こしやすい人の特徴
  5. 5. ステロイドと緑内障の深い関係
  6. 6. 眼圧上昇で起こる症状と気づきにくさ
  7. 7. 点眼・内服・吸入・軟膏…どのステロイドで眼圧が上がる?
  8. 8. 眼圧上昇を見つけるための検査
  9. 9. ステロイド使用中にできる眼圧上昇の予防策
  10. 10. 眼圧が上がったときの治療方法
  11. 11. 当院での検査・診察体制

1. ステロイドとは?

ステロイドは、体内の副腎皮質で作られる「コルチゾール」というホルモンをもとに作られた医薬品の総称です。大きく以下の作用があります。

  • ・抗炎症作用:腫れ・赤み・痛みを抑える
  • ・免疫抑制作用:免疫が過剰反応する病気を抑える
  • ・アレルギーを抑える作用

炎症性疾患やアレルギー疾患には欠かせない薬であり、正しく使えば非常に有効です。そのため、眼科・皮膚科・呼吸器科・整形外科など多くの診療科で使用されています。

ステロイド薬にはさまざまな種類があります。

  • ・ステロイド点眼薬(フルメトロン、リンデロンなど)
  • ・ステロイド内服薬
  • ・注射のステロイド(関節注射・眼周囲注射など)
  • ・吸入ステロイド(喘息治療)
  • ・ステロイド軟膏

このうち、特にステロイド点眼薬は眼圧上昇を起こしやすいため慎重な管理が必要です。


2. ステロイドが使われる主な疾患

ステロイドは非常に多くの疾患で使用されます。

● 眼科領域

  • ・アレルギー性結膜炎
  • ・ぶどう膜炎
  • ・角膜炎・虹彩炎
  • ・白内障手術後の炎症

● 皮膚科領域

  • ・アトピー性皮膚炎
  • ・湿疹・かぶれ
  • ・眼瞼皮膚炎(まぶたの炎症)

● 呼吸器科領域

  • ・喘息(吸入ステロイド)
  • ・COPD(慢性閉塞性肺疾患)

● 内科(膠原病・腎臓内科など)・整形外科領域

  • ・関節リウマチなどの自己免疫による疾患
  • ・関節炎の注射治療

適切な使用で大きな効果を発揮しますが、副作用の管理も非常に重要です。


3. ステロイドで眼圧が上がるメカニズム

ステロイドによって眼圧が上昇する現象は「ステロイドレスポンス」と呼ばれます。

● 眼圧とは?

眼圧は、眼の中を満たす「房水」という液体のバランスによって決まります。

  • ・房水がたくさん作られる
  • ・房水の排出が悪くなる

どちらが起こっても眼圧が高くなります。

● ステロイドは「排出を悪くする」

ステロイドは、房水の出口である「線維柱帯」に影響を与えます。

  • ・線維柱帯の細胞が硬くなる
  • ・細胞外マトリックス(老廃物のようなもの)が増える
  • ・房水の流れが物理的に狭くなる

この結果、房水がたまり眼圧が上がってしまうのです。

早い人では1週間以内に眼圧が上がり始めることもあります。


4. ステロイド眼圧上昇を起こしやすい人の特徴

以下の人はステロイドレスポンスが起こりやすいとされています。

  • ・もともと緑内障がある
  • ・家族に緑内障の方がいる
  • ・強度近視(–6D以上)
  • ・アトピー性皮膚炎
  • ・若年者(特に10〜20代)・高齢者
  • ・長期間ステロイドを使用している

当てはまる方は、特に眼圧チェックが重要です。


5. ステロイドと緑内障の深い関係

ステロイドによる眼圧上昇が放置されると、視神経が圧迫されて緑内障が進行します。

ステロイドが原因で起こる緑内障をステロイド緑内障と呼びます。

● ステロイド緑内障の特徴

  • ・症状がほとんど出ないまま進行する
  • ・点眼薬でも起こる(少量でも油断できない)
  • ・長期間使用するほどリスクが上がる
  • ・中止すれば改善することが多いが、遅れると視野障害が残る

緑内障は「一度失った視野は戻らない」病気のため、早期発見が非常に重要です。


6. 眼圧上昇で起こる症状と気づきにくさ

眼圧が上がっても、ほとんどの場合無症状です。

ただし、眼圧が急激に上がると以下の症状が出ることがあります。

  • ・目の奥の痛み
  • ・頭痛
  • ・かすみ
  • ・光がにじんで見える

しかし、これらはまれであり、症状が出る頃にはかなり進行しているケースが多いため、症状の有無では判断できません。


7. 点眼・内服・吸入・軟膏…どのステロイドで眼圧が上がる?

実は、以下のすべてで眼圧が上がる可能性があります。

● ステロイド点眼薬(最もリスクが高い)

眼に直接届くため、眼圧を上げる力も強いです。

● ステロイド内服

全身に作用するため、眼圧上昇を起こすことがあります。

● 吸入ステロイド

喘息治療で長期間使用することが多く、継続年数が長いと眼圧が上がることがあります。

● ステロイド軟膏

特に「まぶた」に塗ると眼圧上昇することがあります。

● 注射のステロイド

眼の周囲の注射ではリスクが高いです。

点眼だけではない」という点は非常に重要です。


8. 眼圧上昇を見つけるための検査

ステロイド使用中の方は、定期的な検査が必須です。

● 必須の検査

  • ・眼圧測定(数秒で終わる)

● 緑内障が疑われる場合は追加

  • ・OCT検査(視神経の厚さを測定)
  • ・眼底検査(視神経の形状確認)
  • ・視野検査(見える範囲の検査)

特にOCTは非常に精密で、初期の視神経障害も見逃さないため、当院でも積極的に使用しています。


9. ステロイド使用中にできる眼圧上昇の予防策

以下のポイントを守ることで、ステロイド眼圧上昇のリスクを大きく下げられます。

  • ・自己判断で使用量を増やさない
  • ・長期間使用する場合は定期検査を受ける
  • ・症状がよくなっても急に中止しない( rebound を避けるため)
  • ・家族に緑内障の人がいる場合は特に注意
  • ・吸入ステロイドや軟膏でも眼圧上昇が起こりうることを理解しておく

ステロイドは必要な薬剤です。 正しい知識と管理があれば、安全に使い続けることができます。


10. 眼圧が上がったときの治療方法

眼圧が高いと診断された場合、以下の治療を行います。

● ① ステロイドの減量・中止

医師と相談の上、非ステロイド薬へ切り替えることがあります。

● ② 眼圧を下げる点眼薬

β遮断薬、PGE2関連薬、炭酸脱水酵素阻害薬などを組み合わせて使用します。

● ③ 緑内障治療(レーザー・手術)

進行例や重症例では追加治療が必要になることもあります。

多くの場合、早期対応すれば視神経へのダメージを最小限に抑えることができます。


11. 当院での検査・診察体制

当院では、ステロイド治療を受けている患者様でも安心していただけるよう、以下の体制を整えています。

  • ・痛みの少ない眼圧測定
  • ・最新のOCTを用いた視神経の精密診断
  • ・CLARUSによる広角眼底撮影
  • ・緑内障専門医による診察
  • ・白内障術後の炎症管理にも対応

ステロイド点眼薬を使用している方、吸入ステロイドを長年使っている方、アトピー性皮膚炎でステロイドを常用している方は、眼圧チェックを強くおすすめします。

症状がない場合でも、早期発見が視力を守る鍵となります。 気になることがありましたらお気軽にご相談ください。

 

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目でわかる高血圧のサイン|高血圧網膜症と眼底検査の重要性【千川あおぞらクリニック眼科】

高血圧による目への影響

高血圧は「サイレントキラー(沈黙の殺人者)」と呼ばれるように、症状がなくても少しずつ全身の血管にダメージを与えていきます。

実は、その影響は眼(眼底)にも表れることはご存じでしょうか。

今回は、高血圧が眼に与える影響と、早期発見・予防のために重要な検査について解説します。

高血圧による目への影響とは?

高血圧」と聞くと、心臓や脳の病気を思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし実は、目の血管にも大きな影響を与えます。
目の奥(眼底)には全身の血管の状態が反映されるため、高血圧によって血管が硬くなったり、出血が起こったりすることで、視力低下につながることがあります。

目の奥には「網膜」という薄い膜があり、その中を細い血管が張り巡らされています。この血管は非常に繊細で、血圧の変化に敏感に反応します。
血圧が長期間高い状態が続くと、血管壁が硬くなったり、狭くなったりして、やがて血流障害や出血が起こることがあります。
これが「高血圧網膜症」です。

高血圧が引き起こす代表的な目の病気

高血圧が続くと、目の中の細い血管(網膜血管)がダメージを受け、次のような病気を引き起こすことがあります。

① 高血圧性網膜症

最も代表的なのが「高血圧性網膜症」です。長期間の高血圧により網膜の血管が硬くなり、血流が悪化することで出血や浮腫が生じます。
初期の段階では自覚症状がないことが多いですが、進行すると「視力がかすむ」「視野の一部が暗い」などの症状が現れます。
眼底検査を行うことで、血管の狭窄・蛇行・出血斑などの変化を直接確認することができます。

 進行段階と所見

高血圧網膜症は、一般的に次のような段階で進行します。

  • ・初期:血管の軽い狭窄や蛇行が見られます。
  • ・中等度:動静脈の交叉部で血管が圧迫される
  • ・重度:出血や白斑(軟性白斑・硬性白斑)が見られ、視力に影響が出ることもあります。
  • ・最重度:視神経のむくみ(乳頭浮腫)を伴い、放置すると失明に至る場合もあります。
  •  
  • 健康診断や人間ドックではこう表記されることもあります。

KW分類(キースワグナー分類)

段階 眼底所見 対策
KW-0群 硬化なし 異常なし
KW-1群 軽度の硬化・狭細化 要注意
KW-Ⅱa群 動静脈交叉現象 1年に1回は眼底検査
KW-Ⅱb群 網膜出血・硬性白斑 眼科での治療が必要
KW-Ⅲ群 軟性白斑

眼科だけでなく内科での検査が必要

KW-Ⅳ群 乳頭浮腫 緊急!!
 自覚症状と注意点

高血圧網膜症は、初期段階では自覚症状がないことがほとんどです。
健康診断や人間ドックでの眼底検査が、発見のきっかけになることが多いです。
視力が落ちた、視界がかすむ、歪んで見えるといった症状が出るのは、病状が進行してからです。
定期的な眼底検査を受けることで、早期発見・早期治療が可能になります。

② 網膜静脈閉塞症

高血圧や動脈硬化が進むと、網膜の静脈が圧迫されて血流が滞り、血管が詰まってしまうことがあります。これが「網膜静脈閉塞症」です。
発症すると急に視力が低下したり、視界に黒い影が見えるようになることがあります。
治療には抗VEGF薬の硝子体注射やレーザー治療が行われ、早期の対応が視力の回復につながります。

③ 動脈硬化による血流障害

高血圧が続くと動脈硬化が進み、網膜への血流が減少します。血流が途絶えると、網膜の組織が酸素不足になり、視神経にもダメージが及ぶことがあります。
このような変化は、脳梗塞や心筋梗塞など全身の血管障害のサインである場合もあり、眼科での早期発見が重要です。

糖尿病網膜症・動脈硬化との違い

高血圧網膜症と糖尿病網膜症は、どちらも血管障害によって起こりますが、原因や進行の仕方が異なります。
糖尿病網膜症は高血糖による毛細血管の破壊が中心であるのに対し、高血圧網膜症は血管壁への圧力負担が主な要因です。
しかし、この2つが合併すると進行が早まり、視力低下のリスクも高まります。
また、脂質異常症や動脈硬化を併発している場合は、より細い血管の詰まりや出血が起きやすくなります。
眼科と内科の連携が非常に重要です。

④ 緑内障・視神経障害との関連

高血圧そのものが視神経の血流に影響し、緑内障のリスクを高める可能性も指摘されています。
血圧が高すぎても低すぎても、視神経の血流が安定しないため、適切な血圧コントロールが必要です。

治療と予防のポイント

高血圧網膜症の治療は、根本的には血圧のコントロールが最も重要です。
降圧薬の服用、減塩・野菜中心の食事、適度な運動、禁煙など、生活習慣の改善が基本となります。
血圧が安定すると、軽度の眼底変化は自然に改善することもあります。
また、定期的に眼科で検査を受けることで、病状の進行を防ぐことができます。

自覚症状が少ないからこそ、定期的な眼底検査を

高血圧による眼底の変化は、かなり進行するまで自覚症状が現れないことが多いです。
そのため、40歳を過ぎたら年に1回は眼底検査を受けることをおすすめします。
眼底検査では、網膜の血管の状態を直接観察でき、全身の血管の健康状態を知る「窓」としても非常に有用です。

千川あおぞらクリニック眼科での検査体制

当院では、高血圧による血管変化をより正確に把握するために、カールツァイス社製の超広角眼底カメラ「CLARUS(クララス)を導入しています。
従来の眼底カメラでは見えにくかった周辺部の血管まで、高精細で自然なカラー画像として撮影できるのが特徴です。
網膜の隅々まで確認できるため、初期の出血や浮腫などの微細な異常も見逃しません。
さらに、OCT(光干渉断層計)による断層画像解析と組み合わせることで、網膜の厚みや浮腫の有無を立体的に評価できます。
これらの検査により、患者様の目の健康状態を総合的に把握し、最適な治療や内科的管理へとつなげます。

当院での治療と全身管理

高血圧性網膜症や網膜静脈閉塞症が見つかった場合は、眼科的治療と並行して血圧管理が欠かせません。
当院では、必要に応じて内科との連携を図りながら、全身のコントロールを含めた包括的な診療を行っています。
視力低下がある場合には、抗VEGF薬の硝子体注射やレーザー治療を行い、進行予防・視力の維持を目指します。
また、急性期の視力障害に対しても、当日検査・早期対応が可能です。

まとめ:目は“全身の健康の鏡”

目の血管は全身の血管の縮図ともいわれます。高血圧によって血管が硬くなったり詰まったりすると、その変化がまず目に現れることがあります。
「最近視力が落ちた気がする」「健康診断で血圧が高いと言われた」
そんな方は、ぜひ一度眼科での検査を受けてみてください。
早期発見・早期治療によって、将来の視力を守ることができます。

千川あおぞらクリニック眼科では

当院では、高血圧性網膜症や網膜静脈閉塞症などの血管疾患の早期発見・管理に力を入れています。適切に血圧をコントロールすれば、多くの場合で進行を抑えることができます。
カールツァイス社の最新機器「CLARUS」による超広角眼底撮影と、OCTによる精密検査を組み合わせることで、より正確な診断が可能です。
視力や見え方に気になる変化がある方はもちろん、健康診断で血圧が高めと指摘された方も、お気軽にご相談ください。
当日検査・結果説明にも対応しております。

 

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最新眼科機器「超広角眼底カメラ」を導入しました!

白内障手術後に見えにくい…原因は「後発白内障」かもしれません

 

白内障手術したのに見えにくくなった。後発白内障とは

白内障手術を受けて「視界が明るくなった」「よく見えるようになった」と実感された方の多くが、その後の生活の中で満足されています。しかし、手術からしばらく経って「また少し見えにくくなってきた」「かすんで見える」「まぶしさを感じるようになった」といった症状が出ることがあります。

このような場合、後発白内障(こうはつはくないしょう)という状態が考えられます。今回は、この後発白内障とはどのような病気なのか、なぜ起こるのか、そしてどのように治療するのかを、わかりやすく解説します。

白内障とは?

まずは白内障そのものについて簡単に振り返ってみましょう。私たちの目の中には、「水晶体」と呼ばれる透明なレンズがあります。水晶体は、カメラでいうレンズのような役割を担い、ピントを合わせて物を見る働きをしています。

しかし、この水晶体は加齢や紫外線、糖尿病、ステロイド薬の使用などによって徐々に濁っていきます。これが「白内障」です。

白内障が進行すると、次のような症状が現れます。

  • ・かすんで見える
  • ・まぶしく感じる
  • ・視力が低下する

白内障の唯一の根本的な治療は手術です。手術では、濁った水晶体を取り除き、代わりに「眼内レンズ(人工レンズ)」を挿入します。これにより、多くの方は手術直後から「世界が明るくなった」と感じるほど、視界がクリアになります。

詳しくはこちら

白内障

白内障手術後に起こる「後発白内障」とは?

白内障手術で取り除かれるのは、水晶体の濁った「中身の部分」です。しかし、手術では水晶体を包んでいる「水晶体嚢(すいしょうたいのう)」という薄い膜のうち、後ろ側の部分(後嚢)は残します。この後嚢を残しておくのは、眼内レンズを固定するために必要だからです。

ところが、手術から数か月〜数年が経つと、この残した後嚢の裏面に濁りが生じることがあります。これが「後発白内障」です。

後発白内障とは、手術そのものの失敗や再発ではなく、白内障手術後の自然な経過で起こり得る合併症なのです。

後発白内障の症状

後発白内障が起こると、次のような症状がみられます。

  • ・以前よりも視界がかすむ
  • ・光がにじんで見える
  • ・明るい場所でまぶしい
  • ・視力が落ちた気がする
  • ・文字が読みづらい

これらの症状は、白内障が再び進行したかのように感じるため、「また白内障が戻ったのでは?」と思われる方も少なくありません。しかし実際には、眼内レンズ自体が濁るのではなく、その後ろにある膜が曇っている状態です。

なぜ後発白内障が起こるのか?

後発白内障の主な原因は、水晶体嚢の中に残った水晶体上皮細胞が時間とともに増殖してしまうことです。この細胞が膜の裏側に集まって白く濁ることで、光の通り道が妨げられ、視界がぼやけます。

若い方ほど細胞の活動が活発なため、比較的若い年代で白内障手術を受けた方ほど後発白内障が起こりやすい傾向があります。また、糖尿病やぶどう膜炎などの疾患をお持ちの方でも、発症率がやや高いとされています。

後発白内障の発症時期

後発白内障は手術直後には起こりません。一般的には手術後6か月〜数年の間に少しずつ発生します。発症までのスピードには個人差がありますが、白内障手術を受けた人の約20〜30%が、数年以内に後発白内障を経験するといわれています。

後発白内障の検査

後発白内障の診断は、通常の視力検査と細隙灯顕微鏡(スリットランプ)による診察で行われます。医師が瞳の奥を観察すると、後嚢が白く曇っている様子が確認できます。

場合によっては眼底検査や眼内レンズの位置確認も行い、他の原因(網膜疾患やドライアイなど)がないかを慎重に確認します。

後発白内障の治療法 ― YAGレーザー後嚢切開術

後発白内障の治療は、YAGレーザー後嚢切開術というレーザー治療で行います。この治療では、濁った後嚢の中央部分にレーザー光を照射して、小さな穴を開けます。その穴から光が再び通るようになり、手術直後のようなクリアな視界を取り戻すことができます。

手術時間と痛み

治療は数分程度で終了し、麻酔は点眼のみ。痛みはほとんどありません。切開はレーザー光で行うため、目を切ることもなく、出血もありません。

治療当日の流れ

  • 瞳を広げる点眼を行い、しばらく待つ
  •       ↓
  • レーザー装置を用いて濁りを除去
  •       ↓
  • 治療後は眼圧が上がる可能性があるので、眼圧が上がるのを抑える点眼をし、問題なければ帰宅可能

当院では、当日治療が可能です。診察のうえ後発白内障と診断された場合、そのままレーザー治療を受けていただけます。

治療後の注意点

レーザー治療後は一時的にまぶしさや飛蚊症(黒い点が飛んで見える)が出ることがありますが、多くは数日で落ち着きます。視力の回復は早く、翌日にはすっきり見えるようになったと実感される方がほとんどです。

ただし、治療後しばらくは眼圧が上がる可能性があるため、数日間は点眼薬を使用し、再診で目の状態を確認します。

再発はあるの?

YAGレーザーで後嚢を切開すると、基本的に再発することはありません。一度レーザーで開けた部分は再び濁らないため、治療後は長期的にクリアな視界を維持できます。

後発白内障と間違えやすい病気

「見えにくくなった=後発白内障」と思いがちですが、他にも似た症状を起こす病気があります。

  • ・ドライアイ
  • ・硝子体混濁(にごり)
  • ・網膜疾患(黄斑変性症・糖尿病網膜症など)
  • ・眼内レンズの位置ずれ

そのため、まずは必ず眼科で検査を受け、原因を正確に見極めることが大切です。

千川あおぞらクリニック眼科での対応について

当院では、白内障手術後の定期検診の中で、後発白内障の有無を丁寧に確認しています。また、見え方に違和感を感じた患者様には、その日のうちにレーザー治療が可能です。

「最近かすんできた」「白っぽく見える」と感じたら、ぜひ一度ご相談ください。千川あおぞらクリニック眼科では経験豊富な眼科専門医が、視力や眼底の状態をしっかりチェックし、最適な治療を提案いたします。

まとめ

  • ・白内障手術後に視界が再びかすむのは、「後発白内障」が原因のことが多い
  • ・後発白内障は、水晶体の膜が濁ることで光が通りにくくなる状態
  • ・YAGレーザー治療で簡単に改善でき、当日治療も可能
  • ・再発はほとんどなく、治療後すぐに視界がクリアに戻る

白内障手術を受けた後も、定期的に眼科を受診し、見え方の変化を早めにチェックすることが大切です。なお、後発白内障の治療で行うYAGレーザー後嚢切開術は、痛みやダウンタイムがほとんどなく、日帰りで短時間に完了します。当院では最新のレーザー機器を使用しており、安全で精密な治療を行うことが可能です。視力の低下や見えにくさを感じた際は、我慢せずに一度ご相談ください。

「手術したのにまた見えにくくなった」と感じたら、放置せず、ぜひ当院へお気軽にご相談ください。

 

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最新眼科機器「超広角眼底カメラ」を導入しました!

 

 

カールツァイスの超広角眼底カメラを導入しました

千川あおぞらクリニック眼科では、最新の眼科医療技術を患者さまに提供するため、カールツァイス(Carl Zeiss)製の超広角眼底カメラ「CLARUS(クララス)を新たに導入いたしました。本記事では、当院での導入の背景や、CLARUSの特徴、検査のメリット、実際の利用方法、そして患者さまへの影響について詳しくご紹介します。

目次

1. 超広角眼底カメラとは

眼底カメラは、眼の奥にある網膜・視神経・血管などを観察する医療機器です。これまでの眼底カメラでは、網膜の中心部しか撮影できず、周辺部の異常を見逃してしまう可能性がありました。しかし、超広角眼底カメラでは、網膜の中心部から周辺部までを一度に撮影でき、網膜の広範囲を正確に観察することが可能です。

特に、糖尿病網膜症や網膜裂孔、加齢黄斑変性などの早期発見に非常に有用であり、眼科医による診断精度の向上に直結します。

2. カールツァイスCLARUSの特徴

当院で導入したCLARUS(クララス)は、カールツァイス社製の最新型眼底カメラで、従来機と比べて以下の特徴があります。

1. 超広角撮影機能

    • 超広角撮影(最大133度)
      従来の眼底カメラでは30〜50度程度しか撮影できませんが、CLARUSは一度の撮影で網膜の広範囲をカバー。複数回の撮影を行う必要がなく、患者さまへの負担が軽減されます。
    •  
    • ・最大133度の視野を一度に撮影可能

    • ・従来の眼底カメラ(30〜50度)と比較して、約3倍の範囲を一度で観察

    • ・周辺網膜まで一度に確認できるため、網膜裂孔や出血の見逃しを大幅に減少


    2. 高精細・自然なカラー画像

    • 自然なカラー表現
      撮影画像が非常に鮮明で、血管や病変の色彩が忠実に再現されます。これにより、病気の微細な変化も見逃しません。
    •  
    • ・赤、黄、青など網膜の微細な色彩を忠実に再現

    • ・血管の膨張、出血、黄斑の変化を正確に確認

    • ・診断の精度を向上させるだけでなく、患者さまへの説明にも役立つ

    患者さまが自身の目の状態をリアルに確認できるので、治療への理解と納得感が増します。


    3. 自動焦点・瞳孔非拡張撮影対応

    • 自動焦点機能搭載
      瞳孔の大きさや微細な動きに影響されず、安定した高画質撮影が可能です。
    •  
    • ・目の微妙な動きに対応する自動焦点機能を搭載

    • 瞳孔を広げずに撮影可能な場合も多く、点眼による不快感や視力低下が最小限

    • ・患者さまの負担が少なく、短時間で撮影が完了


    4. フルカラー・高解像度の画像保存

    • フルカラー・フル解像度での画像保存
      長期の経過観察や、病気の進行具合の比較が簡単になり、診療の効率化に寄与します。
    •  
    • ・撮影した画像はフルカラー・高解像度で保存可能

    • ・過去の画像との比較で、病気の進行や治療効果を客観的に評価

    • ・長期経過観察が必要な患者さまにも最適


3. 従来の眼底カメラとの違い

従来型の眼底カメラは、主に中心網膜の観察を目的としており、網膜周辺部の微細な病変を捉えることが難しい場合がありました。特に、糖尿病網膜症の初期症状や網膜裂孔の早期発見は困難でした。

一方で、CLARUSは周辺網膜まで一度に撮影可能なため、これまで見逃されやすかった病変を早期に発見できます。また、撮影の際に患者さまの目に対する負担も少なく、検査時間も短縮されます。

4. CLARUSを使った検査のメリット

  • 病気の早期発見
    網膜裂孔や初期糖尿病網膜症、加齢黄斑変性などの微細な変化を、従来よりも早く発見可能です。
  • 治療方針の精密化
    高精細画像を用いることで、医師はより正確な診断と治療計画を立てられます。
  • 患者さまの安心感向上
    画像を見ながら説明できるため、病状や治療方針を理解しやすく、納得して治療に臨めます。
  • 経過観察の効率化
    過去の画像と比較することで、病気の進行や治療効果を客観的に評価可能です。
  • CLARUSは、単なる「眼底カメラ」ではなく、網膜全体を一度に鮮明に観察できる診断補助ツールです。

    • ・超広角で周辺網膜まで確認

    • ・自然で高精細なカラー画像

    • ・瞳孔を広げず短時間で撮影

    • ・長期経過観察に最適

    これにより、従来の眼底カメラでは難しかった早期病変の発見や精密診断が可能となります。当院では、この最新機器を活用して、患者さま一人ひとりに最適で安心な眼科医療を提供しています。

5. 検査の流れと所要時間

CLARUSによる眼底撮影は、従来の検査と比べてスムーズです。

  1. 受付・問診
    視力や既往歴などの簡単な問診を行います。
  2. 眼底撮影
    CLARUSを使用して撮影します。片眼数秒〜1分程度で終了します。瞳孔を広げる必要がある場合もありますが、ほとんどの患者さまは短時間で撮影可能です。
  3. 画像確認・診察
    医師が撮影画像をもとに診察を行います。異常があれば、追加検査や治療方針の説明を行います。

全体で10〜15分程度で完了することが多く、忙しい方でも安心して受診いただけます。(※予約の有無や症状によって待ち時間が変わります)

6. どんな症状・病気に役立つのか

  • 糖尿病網膜症
    網膜周辺部の微小血管病変を早期に発見可能です。
  • 加齢黄斑変性
    黄斑部だけでなく、網膜全体の変化を確認でき、進行度の評価が正確になります。
  • 網膜裂孔・網膜剥離のリスク評価
    周辺部まで観察可能なため、裂孔や前兆症状を見逃さずに治療が可能です。
  • 緑内障の診断補助
    視神経乳頭の状態を高精細で観察でき、緑内障の進行評価に役立ちます。
  • その他血管疾患・炎症性疾患
    網膜血管の微細な変化や炎症の兆候を捉えることが可能です。

7. 患者さまへの負担が少ない検査

  • 非接触での撮影
    目に触れることなく、安心して検査を受けられます。
  • 短時間撮影
    数秒〜1分で終了するため、長時間目を開け続ける必要がありません。
  • 瞳孔を広げない撮影も可能
    多くの場合、点眼による瞳孔拡張なしで撮影でき、検査後の眩しさや視力低下も最小限です。

8. 当院での導入による診療体制の向上

当院では、患者さまにより精密で快適な眼科診療を提供するために、最新機器の導入に努めています。CLARUSの導入により、

  • ・より早期の病気発見
  • ・正確な診断と治療計画
  • ・経過観察の効率化
  • ・患者さまへの説明の質向上

といった診療レベルの向上が期待できます。特に、糖尿病や高血圧など、生活習慣病を持つ方の網膜管理においては、従来以上の安心感を提供できます。

9. まとめ

カールツァイスの超広角眼底カメラ「CLARUS」は、網膜全体を鮮明に捉え、病気の早期発見と正確な診断に大きく貢献する最新医療機器です。当院、千川あおぞらクリニック眼科では、この最新機器を活用して、患者さま一人ひとりに最適な眼科医療を提供しています。

眼の健康を守るためには、定期的な眼底検査が非常に重要です。特に糖尿病や高血圧などの基礎疾患をお持ちの方、視力低下や視界の異常を感じる方は、ぜひ一度当院での眼底検査をご検討ください。

最新の技術と安心の診療環境で、皆さまの眼の健康を全力でサポートいたします。

 

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緑内障の検査が楽になる!最新視野検査imo(アイモ)を導入しました

緑内障の検査が楽になる!最新視野検査imo(アイモ)を導入しました

千川あおぞらクリニック眼科では、新しい視野検査機器「imo(アイモ)」を導入しました。従来の視野検査は「時間がかかる」「疲れる」という声も少なくありませんでしたが、imoは最新技術を用いて、より短時間・快適・正確に視野を測定できる革新的な装置です。

この記事では、そもそも視野検査がなぜ必要なのか、従来の課題、imoの特徴、そして当院に導入されたことで患者さんにどのようなメリットがあるのかを詳しく解説します。


目次


視野検査とは?なぜ必要?

視野検査とは、目を動かさずに見える範囲(視野)を測定する検査です。視野の欠けや異常があるかを調べることで、緑内障・視神経の病気・脳疾患などを早期に発見できます。

特に緑内障は、初期には自覚症状がほとんどなく、気づいたときには進行していることが多い病気です。そのため、視野検査は緑内障の診断・経過観察に欠かせません。定期的に視野検査を行うことで、病気の進行を早期に捉え、適切な治療につなげることができます。

緑内障と視野検査の重要性

緑内障は視神経が徐々にダメージを受けていく病気で、日本では40歳以上の20人に1人がかかっているといわれています。特に初期の緑内障は自覚症状がほとんどなく、気づかないまま進行してしまうのが特徴です。

緑内障による視野障害は、最初は周辺のごく一部が欠ける程度ですが、患者さん自身は両眼で補い合ってしまうため気づきにくいのです。そのため、気づいたときにはすでに進行しているケースが多く、早期発見が非常に重要となります。

視野検査は、緑内障の進行を客観的に確認する唯一の方法であり、定期的な検査が治療方針の決定に欠かせません。たとえば点眼薬で眼圧を下げる治療を行っている場合でも、視野検査で進行が止まっているかどうかを確認しなければ安心できません。

imoを使った視野検査は、従来より短時間で快適に行えるため、患者さんが途中で疲れて精度が落ちる心配も少なくなります。これによりより正確に緑内障の進行を把握でき、適切な治療に直結します。

千川あおぞらクリニック眼科では、緑内障の診断・経過観察・手術まで対応しており、imoを用いた視野検査はその中心的な役割を果たしています。


従来の視野検査の課題

従来から行われている視野検査(ハンフリー視野計など)は、眼科で標準的に行われてきましたが、患者さんにとって次のような負担がありました。

  • ・検査時間が長く、片目につき10分以上かかることもある
  • ・暗いドームの中で光が出るのを待ち続けるため、疲れやすい
  • ・頭を固定する必要があり、姿勢が辛いと感じる方もいる
  • ・高齢の方や集中力が続きにくい方には大きな負担

そのため「途中で疲れて正しく答えられなかった」「再検査になった」という声もありました。


新しい視野検査機器「imo(アイモ)」の特徴

imo(アイモ)は、従来の課題を大きく改善した最新型の視野検査機器です。ゴーグル型のデザインで、患者さんにとってより快適で効率的な検査が可能になりました。

🔹 検査時間が短い

片目数分で終了するため、従来よりもスピーディー。短時間で終わるので、途中で集中力が切れることなく、正確な結果を得やすいのも特徴です。

🔹 明るい部屋での検査が可能

従来は暗闇での検査でしたが、明るい部屋でも検査可能になります。

🔹  両眼同時測定が可能

従来は片目ずつしか測定できませんでしたが、imoでは両眼同時測定が可能です。これにより検査時間を大幅に短縮し、患者さんの負担を軽減します。

🔹 精度の高い測定

imoは最新のアルゴリズムを用いて光刺激を提示するため、従来よりも正確かつ安定した結果を得ることができます。特に緑内障の早期変化を捉えるのに適しています。

ポータブル&省スペース

imoは従来のように大きなドーム型装置を必要とせず、椅子に座ったままゴーグルを装着するだけで検査が行えます。省スペースで導入できるため、検査環境も柔軟に整えられます。

🔹 椅子に座ったまま快適に検査

頭を固定する必要がないため、検査中の姿勢がとても楽です。小児や高齢の方でもリラックスした状態で受けられ、検査の精度も安定します。


imoで分かること

imoで行う視野検査によって、次のような疾患や異常を早期に発見できます。

  • 緑内障 初期の段階では自覚症状がなくても、視野の一部が欠けていることが分かります。
  • 視神経疾患 視神経炎や視神経萎縮などにより、特定の部位の視野が障害されることがあります。
  • 脳疾患 脳梗塞や脳腫瘍によって起こる視野欠損(同名半盲など)も検出可能です。
  • その他: 糖尿病網膜症や網膜疾患による視野障害の把握にも役立ちます。

imoは幅広い疾患の診断や経過観察に活用できる、非常に優れた検査機器です。


検査の流れ

imoでの視野検査は次のように行います。

  1. 1 椅子に座り、ゴーグル型の装置を装着します。
  2. 2 見える位置に光が点滅するので、見えたらボタンを押して合図します。
  3. 3 両眼同時に測定できるため、短時間で終了します。
  4. 4 検査結果はすぐに確認でき、医師が診断に活用します。

患者さんは難しい操作をする必要がなく、リラックスして受けられるのが特徴です。


千川あおぞらクリニック眼科にimoを導入したメリット

当院にimoを導入したことで、患者さんにとって次のようなメリットがあります。

  • ・短時間で快適に検査ができる
  • ・高齢の方やお子さんでも受けやすい
  • ・従来よりも正確で安定した結果が得られる
  • ・緑内障などの経過観察を効率的に行える
  • ・脳疾患の早期発見にも役立つ

これまで「視野検査は苦手」「疲れて最後まで集中できない」と感じていた方にもおすすめです。当院では緑内障の診断や経過観察に積極的に活用しており、手術や治療と組み合わせた総合的な眼科診療を行っています。

緑内障治療におけるimoの役割

緑内障の治療は主に眼圧を下げることを目的に行われます。点眼薬による治療が第一選択となりますが、進行が止まらない場合にはレーザー治療緑内障手術が必要になることもあります。

これらの治療が「効果的に病気の進行を抑えられているか」を判断するために欠かせないのが視野検査です。眼圧の数値が安定していても、視野が少しずつ欠けている場合には治療方針を見直す必要があります。つまり、視野検査は「治療が効いているかどうかを直接確認する指標」なのです。

従来の視野検査では「疲れてしまって最後はよく分からなかった」「高齢でじっとできず検査がうまくいかなかった」という声が少なくありませんでした。しかしimoは短時間で終了し、姿勢の固定も必要ないため、多くの患者さんが快適に検査を受けられるようになりました。

千川あおぞらクリニック眼科では、imoによる正確な視野検査をもとに、点眼治療から手術に至るまで最適な治療計画をご提案しています。検診や人間ドックで「緑内障の疑い」と言われた方も、ぜひ一度当院で最新の視野検査を受けてみてください。


まとめ

視野検査は、緑内障や視神経疾患を早期に発見するために欠かせない重要な検査です。しかし従来の方法は時間がかかり、患者さんに負担が大きいという課題がありました。

新しく導入したimo(アイモ)は、快適で短時間に検査でき、さらに正確性も高い最新の視野検査機器です。千川あおぞらクリニック眼科では、このimoを活用し、より多くの患者さんに負担の少ない検査と正確な診断を提供しています。

「視野が欠けている気がする」「緑内障を指摘された」「検診で再検査をすすめられた」という方は、ぜひ一度当院でimoによる視野検査を受けてみてください。

 

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まぶたが下がるのはコンタクトが原因?眼瞼下垂手術や埋没法による治療

「コンタクトを使うようになってから、まぶたが下がってきた気がする」「目が重くて開けにくい」──このようなお悩みは、実は眼科でもよく相談される症状のひとつです。まぶたが下がる原因にはさまざまなものがありますが、コンタクトレンズの長期使用が関わっているケースも少なくありません。

さらに、若い世代でも「一重まぶたで目が重く見える」「コンタクトをすると余計に目が小さく見える」と悩む方が少なくありません。そのような場合には、病気の治療だけでなく美容的な選択肢として埋没法が有効です。

この記事では、まぶたが下がる症状とコンタクトの関係、その他の原因、眼科での検査や治療、そして若い方におすすめの埋没法について詳しく解説します。


目次


まぶたが下がる(眼瞼下垂)の症状とは?

まぶたが下がる状態は医学的に眼瞼下垂(がんけんかすい)と呼ばれます。症状の程度は人それぞれですが、次のような特徴があります。

  • 片目または両目のまぶたが下がり、黒目の一部が隠れる
  • 目が開けにくく、額にしわを寄せてまぶたを持ち上げている
  • 視界の上部が狭く感じる
  • 夕方になるとさらに目が重くなる
  • 頭痛や肩こり、疲れ目を伴うことがある

軽度であれば見た目の違和感だけですが、重度になると視界に影響し、日常生活にも支障をきたします。

コンタクトレンズとまぶた下がりの関係

コンタクトレンズ、とくにハードコンタクトレンズを長期間使用している方は、眼瞼下垂を発症しやすいことが知られています。その理由は以下の通りです。

🔹 ハードコンタクトの機械的刺激

ハードコンタクトは装脱着の際にまぶたを頻繁に引っ張るため、まぶたを持ち上げる眼瞼挙筋腱膜が少しずつ伸びてしまいます。これにより、まぶたを持ち上げる力が弱まり、下がって見えるようになるのです。このタイプは腱膜性眼瞼下垂と呼ばれ、ハードコンタクト歴の長い方に多く見られます。

🔹 ソフトコンタクトでの違和感

ソフトコンタクトレンズ自体は腱膜を伸ばすリスクは低いですが、長時間の装用によって眼精疲労やドライアイが悪化し、「まぶたが重い」「目が開きにくい」と感じることがあります。特に乾燥やPC作業が多い方は注意が必要です。

🔹 長期使用による影響

コンタクト使用歴が10年以上になると、わずかな腱膜の伸びが蓄積して下垂を生じやすくなります。年齢による自然なまぶたの変化も加わり、症状が進行しやすくなります。

コンタクト以外の原因

まぶたが下がる原因はコンタクトだけではありません。以下のような要因も考えられます。

  • 加齢性眼瞼下垂 年齢とともにまぶたの筋肉や腱膜が弱まり、自然に下がってきます。
  • 神経疾患 動眼神経麻痺や重症筋無力症など、神経や筋肉の異常によって起こることがあります。
  • 眼瞼けいれん 瞼がけいれんして開けにくくなる病気で、下垂と間違えられることがあります。
  • 眼精疲労・ドライアイ コンタクトの使用に限らず、長時間の作業で目が重く感じることがあります。

急に症状が出た場合や、片目だけ下がる場合は特に注意が必要です。

危険なサイン(早めに受診すべき症状)

次のような症状がある場合は、自己判断せずお電話などでご相談ください。

  • ・片目だけ急にまぶたが下がった
  • ・物が二重に見える(複視)
  • ・頭痛やしびれを伴う
  • ・まぶたの下がりがどんどん進行している
  • ・視界が狭くなり日常生活に支障がある

これらは神経の異常や脳疾患(動脈瘤など)が隠れている可能性があり、早急な対応が必要です。

必要に応じて救急外来などに紹介状をお書きします。

眼科での検査と診断

眼科では、まぶた下がりの原因を特定するために次のような検査を行います。

  • MRD(瞼裂高)測定: 黒目の中央からまぶたの縁までの距離を測り、下垂の程度を評価します。
  • 眼瞼挙筋の機能評価: まぶたを持ち上げる力が十分にあるかを確認します。
  • 眼底検査・OCT検査: 視神経や網膜に異常がないかを調べます。
  • (必要に応じてMRI・血液検査: 神経疾患や筋肉疾患を疑う場合に行われます。他科と連携して行います。)

コンタクトが原因かどうかを判断するには、使用歴やレンズの種類も重要な手がかりになります。

治療法と対策

治療は原因や症状の程度によって異なります。

🔹 コンタクトの種類変更

ハードコンタクトからソフトコンタクトや眼鏡に切り替えることで進行を抑えられる場合があります。

🔹 点眼・生活改善

ドライアイや眼精疲労が原因の場合は、人工涙液の点眼や作業環境の改善で症状が軽くなることがあります。

🔹 手術(眼瞼下垂手術・埋没法)

腱膜が伸びてしまった場合は、手術で腱膜を縫い縮めて修復します。これが眼瞼下垂手術(挙筋前転法など)です。美容的な印象だけでなく、視界の改善にもつながるため、機能面・見た目の両面で効果が期待できます。

また、軽度のまぶた下がりや二重まぶたの調整には埋没法(自費診療)による手術も行われています。糸でまぶたを留めることで、まぶたの開きをサポートし、目元を明るく見せることが可能です。

若い世代の一重まぶたと埋没法

まぶたの下がりは加齢やコンタクトによる影響だけでなく、若い世代でも一重まぶたまぶたの厚みによって「目が重く見える」「視界が狭い」と感じることがあります。このようなケースでは、病的な眼瞼下垂ではなくても日常生活や見た目に悩みを持つ方が少なくありません。

そのような若い方には、埋没法(自費診療)という治療法が選択肢となります。埋没法はまぶたを糸で留めて二重のラインを作る方法で、切開を伴わないためダウンタイムが短く、初めての二重手術としても受けやすいのが特徴です。目元が明るくなり、まぶたの重さを感じにくくなることで、コンタクトレンズ使用時の見た目改善にもつながります。

千川あおぞらクリニック眼科では、美容的なご相談にも対応しており、自然な仕上がりを重視した埋没法を提供しています。若い世代で「一重がコンプレックス」「まぶたが重くて悩んでいる」という方も、ぜひお気軽にご相談ください。

当院での診療体制

当院では、コンタクトが原因かどうかを含めた総合的な診断を行っています。眼瞼下垂手術や埋没法にも対応し、必要に応じて適切なコンタクトの種類変更や生活指導を行います。

  • ・眼精疲労・ドライアイの診断と治療
  • ・OCT検査による視神経の評価
  • ・眼瞼下垂手術(挙筋前転法)や埋没法
  • ・神経疾患が疑われる場合の連携紹介

「まぶたが下がってきた」「一重で悩んでいる」「コンタクトが原因かもしれない」と感じたら、早めに受診してください。

まとめ

まぶたが下がる原因には、コンタクトレンズによる腱膜の伸びや眼精疲労、加齢、神経疾患などがあります。特にハードコンタクトの長期使用は腱膜性眼瞼下垂リスクを高めます。放置すると視界が狭くなり生活に支障をきたすため、違和感を感じたら眼科での精密検査をおすすめします。

また、若い世代の一重まぶたの悩みには、切らずに行える埋没法(自費診療)が有効です。美容的な改善とともに、目の開きが良くなることでコンタクト装用時の見た目改善も期待できます。

千川あおぞらクリニック眼科では、眼瞼下垂手術や埋没法を含め、まぶた下がりの原因特定から治療まで幅広く対応しています。気になる症状やお悩みがある方は、ぜひ一度ご相談ください。

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目の下のふくらみ・クマ取り ダウンタイムについて

 

目を動かすと頭痛がするのはなぜ?考えられる原因と受診の目安

「目を動かすと頭痛がする」「眼球を動かすと目の奥が痛い」──こうした症状は、単なる目の疲れから神経や副鼻腔の病気まで幅広い原因が考えられます。軽い場合は自然に治ることもありますが、視力低下や強い痛みを伴う場合には重大な疾患のサインである可能性があります。

この記事では、目を動かすと頭痛が起こる原因、危険なサイン、眼科で行う検査や治療、そして千川あおぞらクリニック眼科での診療体制について詳しく解説します。


目次


目を動かすと頭痛がする症状とは?

「眼球を左右や上下に動かすと痛む」「視線を動かした瞬間にこめかみや目の奥がズキズキする」と訴える方は少なくありません。片方の目だけで感じることもあれば、両目で起こることもあります。

症状の性質もさまざまで、以下のように分かれます。

  • ズキズキする拍動性の痛み → 片頭痛の可能性
  • 重い圧迫感 → 副鼻腔炎や眼精疲労の可能性
  • 目の奥が鋭く痛む → 視神経炎の可能性
  • 物が二重に見えると同時に痛む → 神経や外眼筋の異常の可能性

軽度なら眼精疲労で済む場合もありますが、強い頭痛や視力異常を伴うときは注意が必要です。

考えられる原因

目を動かすと頭痛がする原因にはさまざまなものがあります。ここでは代表的な疾患について詳しく解説します。

🔹 眼精疲労・ドライアイ

眼精疲労とは、目の使いすぎによって目の痛み・かすみ・頭痛・肩こりなどの全身症状が出る状態を指します。単なる一時的な疲れ目と異なり、休んでも改善せず慢性的に症状が続くのが特徴です。

近年はパソコンやスマートフォンを長時間使用することで起こるVDT症候群(テクノストレス眼症)が増えており、画面を凝視し続けることでまばたきが減り、ドライアイを悪化させます。その結果、目の表面が乾燥してピント調節筋にも負担がかかり、目を動かした際に頭痛や眼の奥の違和感が出やすくなります。

また、メガネやコンタクトレンズの度数が合っていないことも眼精疲労の原因となります。乱視や老眼を放置すると常にピント合わせを強いられ、眼球を動かすたびに痛みや頭重感を感じることがあります。

治療としては、人工涙液の点眼、適切な眼鏡処方、作業環境の改善などが有効です。特にモニターの位置は目の高さよりやや下に設定し、1時間ごとに休憩を取って遠くを見る習慣をつけることが勧められます。ホットアイマスクで血流を改善するのも効果的です。

🔹 副鼻腔炎(蓄膿症)

副鼻腔炎では、鼻の奥に膿が溜まり炎症が広がることで、目の奥や額に響くような痛みが出ます。特に下を向いたときや眼球を動かしたときに痛みが強くなります。慢性副鼻腔炎では鈍い圧迫感、急性副鼻腔炎ではズキズキする痛みが特徴です。

🔹 視神経炎

視神経炎は、網膜から脳へと情報を伝える「視神経」に炎症が起こる病気です。特徴的なのは眼球を動かしたときの強い痛みで、じっとしているときは違和感程度でも、上下左右に動かしたときに鋭い痛みが走ることがあります。

もう一つの大きな症状は視力低下です。数日から1週間ほどで急に視力が落ちたり、色の見え方がにぶくなる「色覚異常」が現れることがあります。特に赤色が黒っぽく見えるようになるのが典型的です。

原因はさまざまで、多発性硬化症などの自己免疫疾患に伴って発症することもあれば、ウイルス感染後や特発性に起こることもあります。比較的若い女性に多い傾向があり、発熱や倦怠感を伴うこともあります。

診断には眼底検査・OCT検査・視野検査が用いられ、必要に応じてMRI検査で視神経や脳の状態を確認します。治療はステロイドの点滴療法が中心で、炎症を早期に抑えることが重要です。早期に治療を開始すれば視力は回復することが多いですが、治療が遅れると視力障害が残ることもあるため注意が必要です。

「目を動かすと強く痛む」「急に片目が見えにくくなった」といった症状がある場合は、放置せず早急に眼科を受診してください。

🔹 外眼筋や神経の異常

目を動かす筋肉を支配する動眼神経・滑車神経・外転神経に異常があると、目を動かすときに頭痛や眼の奥の痛みを感じます。物が二重に見える「複視」を伴うことが多く、糖尿病や高血圧に関連する神経障害でも起こります。

🔹 片頭痛や群発頭痛

片頭痛では「閃輝暗点」と呼ばれる視覚の異常が前兆として現れ、その後に拍動性の頭痛が始まります。群発頭痛は一定期間に片側の目の奥に強烈な痛みが集中する病気で、涙や鼻水を伴うのが特徴です。いずれも眼球運動で痛みが悪化することがあります。

危険なサイン(すぐ受診すべき症状)

以下のような症状がある場合は、自己判断せずに眼科または専門医を早急に受診してください。

  • 視力の急激な低下
  • 目の奥に強烈な痛みがある
  • 発熱や全身の倦怠感を伴う
  • 物が二重に見える
  • 頭痛薬を飲んでも改善しない
  • 視野が欠ける、霞むなどの異常がある

これらは視神経炎、神経障害、脳疾患などの重篤な病気が背景にある可能性があり、放置は危険です。

眼科で行う検査

眼科では以下のような検査を行い、原因を特定します。

  • 視力検査: 視力低下や色覚異常の有無を確認します。
  • 眼底検査: 視神経の腫れや萎縮、網膜の異常を調べます。
  • OCT(光干渉断層計): 視神経や網膜の断層画像を取得し、微細な異常を解析できます。
  • 眼球運動検査: 外眼筋や神経の働きを評価し、複視の有無を確認します。
  • (必要に応じてMRI・CT: 視神経炎や脳腫瘍などの可能性を除外するために神経内科と連携します。)

散瞳検査を行った場合は数時間視界がぼやけるため、車の運転は避けましょう。

治療・対応方法

治療は原因によって異なります。

  • 眼精疲労・ドライアイ: 人工涙液の点眼、ホットアイマスク、眼鏡の度数調整、作業環境の改善
  • 副鼻腔炎: 耳鼻科での抗菌薬、ステロイド点鼻薬、場合によっては手術
  • 視神経炎: ステロイドの点滴治療を行い、炎症を早期に抑えることが重要
  • 神経や筋肉の異常: 血管障害や糖尿病性神経障害の場合は全身管理が必要
  • 片頭痛・群発頭痛: 神経内科での内服薬や点鼻薬、注射による治療

原因が多岐にわたるため、自己判断で市販薬に頼らず専門医に相談することが大切です。

日常生活でできる対策

  • PCやスマホは1時間ごとに休憩を取り、遠くを見る習慣をつけましょう。
  • モニターは目の高さよりやや下に設定すると負担が軽減します。
  • 適度な湿度を保ち、乾燥によるドライアイを防ぎましょう。
  • 十分な睡眠と規則正しい生活習慣が頭痛予防につながります。

当院での診療体制

千川あおぞらクリニック眼科では、以下のような診療体制を整えています。

  • 眼精疲労やドライアイの精密検査
  • 視神経や網膜の評価に有効なOCT検査・眼底検査
  • 眼球運動や複視のチェック
  • 必要に応じて神経内科や耳鼻科と連携

「目を動かすと頭痛がする」という症状は軽視されがちですが、視神経炎や神経疾患の初期症状であることもあります。当院では早期発見と適切な治療につなげるための体制を整えています。

まとめ

目を動かすと頭痛がする原因は、眼精疲労やドライアイといった軽度のものから、副鼻腔炎、視神経炎、神経疾患、片頭痛まで多岐にわたります。多くは生活習慣改善で改善しますが、視力低下や強い痛みを伴う場合は放置せず早急に眼科を受診してください。

千川あおぞらクリニック眼科では、精密検査から治療、他科との連携まで対応可能です。気になる症状がある方は、ぜひ一度ご相談ください。

 

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一般眼科

目の下のふくらみ・クマ取り ダウンタイムについて

みなさん、こんにちは!
今回のブログでは、"クマ治療"ののダウンタイムや症例の経過などをテーマにお話ししていきます。

はじめに
〜目の下のクマに悩んでいませんか〜

目の下のクマが気になる。
いつの間にか目の下の膨らみができてしまった。
疲れてないのに疲れていると言われるのが悩み・・。

そんな方はいませんか?今回のブログでは、目の下のクマ取りについて、多くの方から質問をいただく「ダウンタイムの経過」を具体的にご提示しながら色々と語っていきます。

クマ治療とダウンタイム

手術には、ダウンタイムというものがつきものです。

手術を受けたことにより一定の期間少し患部が腫れてしまったり、内出血を起こしたり。安静にしなければいけない期間があったりなど、制限があるものです。

目の下のクマ治療は比較的軽めの手術であり、長期間の安静などは必要としない手術ですが、一方で術後しばらく生じる症状や気をつけておかなければいけない注意事項はあります。

クマ取りのダウンタイムはその術式によって少しずつ違いますので、この後の項目でそれぞれの術式の詳細と、クマの手術後のダウンタイムについて解説をしていきます。

クマ取りの術式別のダウンタイム経過

ここからは、脱脂や脂肪注入、ハムラ法など術式によるクマ治療のダウンタイムについて説明していきます。

①目の下の切らないクマ取り(経結膜脱脂)

クマ治療として1番オーソドックスで有名であろう手術が「経結膜脱脂術」です。

これは"あっかんべー”をしたときの目の下の赤い結膜というところに少し切れ込みを入れて、そこからクマの原因となっている眼窩脂肪を切除するという手術です。

手術時間はクリニックによりますが、渋谷あおぞらクリニックでは15分〜20分と大変短い時間で手術が完結する、手軽でハードルの低い術式といえます。

価格はモニターの方で148,000+税。手軽にできていいですよね。

ダウンタイムについては1週間程度で状態はかなり回復します。患者様によっては、例えば金曜日に受けて月曜日には出社するという方もいらっしゃいます。

体質などによっては1週間以上経っても少し内出血(アザ)が残る事はありますが、マスクやメイクなどで隠せる程度であるが多いです。長期休みを取らなくても受けられる手軽な手術です。

 

②経結膜脱脂と脂肪注入の組み合わせ

次に、有名なクマ取りの手術がこの「脱脂+脂肪注入」という方法です。

1つ前の項目に出てきた脱脂をするだけでなく、脂肪を除去した部分やそれより少し下にある「ゴルゴライン」に太ももの付け根などから採取した脂肪を注入するという方法です。

脂肪注入がおすすめのかた

"せっかく脂肪を取ったのに、そこに脂肪また入れる"というのは不思議な感じがしますが、実は入れる脂肪の質や注入する範囲、深さなどが違うのです。

無い方が良いところから脂肪を取り、入れた方が良いところには質の良い脂肪を入れていくというイメージです。

カウンセリングでは実際にお目元の状態を見て、必要な方には図を描いて説明をしています。脱脂だけで済ませるか一緒に注入までするか、その選択はかなり難しいところがありますが、一般的にはもともとゴルゴラインの辺りの凹みが強い方に適応となります。

この場合には脂肪を取ったことでせっかく膨らみが減っても凹みが強いせいでかえってげっそり見えてしまったり、疲れて見える感じが解消されないということがあります。適切な部位に脂肪注入をしてあげるとお顔全体の立体感が美しくなり、適切な全体的な若返り効果が得られます。

脂肪注入がおすすめのかた

また、特にご高齢の方で目の下の小じわがもともと多いような方や膨らみが強いような方においても、注入を同時におこなった方がきれいに仕上がることが多いです。

脱脂だけしてしまうと、おまんじゅうと同じで中の餡がなくなって、外の皮が余ってシワシワになってしまうという現象が起きます。

ひどいときには表から切開をして分な皮膚を切り取るという処置を行うこともありますが、そこまで必要ないという場合には、脂肪注入をおこなってボリュームとハリを出し、この小じわが増えるという副作用を防ぐことが可能になります。

ご自身に脂肪注入までの処置が必要かどうか判断するのはなかなか難しいと思いますので、カウンセリングの際にぜひご相談ください。

脱脂+脂肪注入のダウンタイム

目の下のクマ取りと脂肪注入を行った場合のダウンタイムについてです。

内出血が生じる期間は脱脂のみの場合とはさほど変わりません。1週間も経てばアザは落ち着き目立たなくなる場合が多いです。

一方、脂肪注入は一般的に仕上がりまでに脂肪の半分程度が吸収されてしまうので、それ見越して多めに注入を行います。その影響で仕上がりとして完成するのは術後2〜3ヶ月目となっています。

それまでの期間は人に見られてびっくりされるほどではないですが、少しむくんだような腫れているような時期が続く場合があります。 とはいえ、強い腫れが続くのはやはり最初の1週間くらいですので、4、5日から1週間程度休めるのであればそれなりに安心してお仕事に復帰できる場合が大半です。

③ハムラ法

脂肪を適切に配置し直すことで、目の下のたるみやクマを改善するのが「ハムラ法」です。

具体的には、目の下のクマの原因になっている余分な眼窩脂肪を取り除くだけでなく、必要な箇所にその脂肪を移動または再配置することにより、自然な若々しい目元を取り戻すという方法です。

ハムラ法の大きな特徴は、ただ脂肪を取り除くのではなく、顔の中で自然な輪郭を作り出すために脂肪を再利用する点にあります。これにより、単にたるみや膨らみを減らすだけでなく、目の下の凹みを解消し、より滑らかで自然な目元を作り出すことが可能になります。

脱脂に比べると手術の操作が増える分かかる時間が少し長くなりますが、1〜2時間程度で終了します。ダウンタイムは比較的短く、手術後1〜2週間程度で症状が落ち着くことが多いですが、個人差があります。

表ハムラのダウンタイム経過写真

 

▲こちらは表ハムラをおこなった症例です。
価格:398,000円(税込)
上記ダウンタイム症状の他、血腫や感染を生じるリスクがございます。

 

見ていただくと、強い腫れはやはり1週間以内にかなりおさまっている一方で、うっすらとしたあざは意外と長期間続いているということがわかります。

ですが、お化粧をある程度しっかりすればほとんど隠せるレベルなのでお化粧ができる方やマスクをつけられる方にはとっては、そこまで長期間辛いということは無いのかもしれません。

腫れや内出血、ダウンタイムの症状には個人差があるので、あくまでも一例として参考にしていただければうれしいです。

 

目の下のクマ取りの症例写真

他にもいくつか症例写真をお出ししておきます。その他の症例写真は医師のInstagramに掲載しておりますので、ぜひ合わせてご覧ください。

 

ダウンタイムを短くするために

目の下のクマは、疲れて見えたり、実年齢よりも老けて見えたりする原因となります。

クマ取りの治療を受けることで、これらの悩みから解放されることができますが、治療後のダウンタイムは避けられません。ダウンタイム中は腫れや内出血が起こることがありますが、以下に紹介する方法を実践することで、ダウンタイムをできるだけ短く保つことができます。

目の下をしばらく冷やす

クマ取りの手術直後から48時間程度は、可能な限り患部を冷やすことが重要です。

冷却することで血管が収縮し、腫れや内出血を最小限に抑えることができます。ただし、直接氷を肌に当てると凍傷の原因になるため、冷却パックや冷凍したジェルパックをタオルやティッシュなどで包んで使用しましょう。

頭部を高く保つ

クマ取りのダウンタイム中は就寝時を含めて、頭部を心臓より高く保つことがポイントです。

普段使っているものよりも高い枕にしたり、重ねて使ったりすることで頭の位置を高くし腫れを軽減させることができます。この体勢は、血液循環を促進し、余分な液体が溜まるのを防ぎます。

激しい運動は避ける

クマ取りのダウンタイム中は、激しい運動や体が火照ったり汗をかいたりする行動を避けることが推奨されます。

激しい活動は血流を増加させ、腫れや内出血を悪化させる可能性があります。少なくとも手術後1週間は、無理をせず穏やかな日常活動に留めておくことが理想的です。

アルコールは控えめに

アルコールは血流を促進し、腫れや内出血を引き起こす原因となり得ます。

クマ取りのダウンタイム中は、できるだけアルコールの摂取を控え、速やかな回復に努めましょう。

医師の指示に従う

最も重要なのは、クマ取りの治療を受ける医師のアドバイスに従うことです。

例えば手術中に出血しやすかったとか、手術中の血圧が少し高めだったとか、そういうことを執刀医は把握しています。 それぞれの患者様の状態に最も適したアフターケアを提案しますので、しっかりと医師の指示に従ってください。

 

目の下のクマ取りについてのよくある質問

ここからは、目の下のクマ取りやその術後のダウンタイムについて、よくいただく質問とその回答をまとめていきます。

Q1 まず脱脂だけやってそのあと脂肪を入れることは可能?

クマ取りとして脱脂だけにするか、脂肪注入もおこなうか迷うとという方も多いと思いますが、悩む場合にはまず脱脂だけするということも物理的には可能です。

一方で、手術をすることでその部位は組織は癒着を起こし硬くなってしまうという変化が起こります。

これにより、しばらく経ってからの脂肪注入は初回の手術に比べると定着が悪かったり、しこりを生じやすかったりする可能性があります。ですので、ある脂肪注入がすすめられる場合には同時手術をされた方がご本人も楽ですし、仕上がりも良いというメリットがあります。

Q2 脂肪の代わりにヒアルロン酸を入れるのはどうなの?

クマ治療としての脂肪注入に抵抗があるという方もいらっしゃると思います。その代わりにヒアルロン酸を使うのはどうかという質問をよく受けます。

ただ凹みを埋めるという意味でヒアルロン酸を使用することは可能ですし、ヒアルロン酸によってきれいになる方もいらっしゃいます。一方で、より美しい仕上がりにするという意味では脂肪の方がオススメ

ヒアルロン酸は「チンダル現象」と言い、特に皮膚や組織が薄い色素の少ない方に注入しすぎると、ヒアルロン酸の部分が透けて見えてしまって、違和感を生じることがあります。チンダル現象が生じていなかったとしても凸凹が出やすいというデメリットがあります。

ですので、一般的にはあまりヒアルロン酸は推奨されません。また、半永久的な定着を見込める脂肪注入に対して、ヒアルロン酸は質の良い製剤でも1〜2年で溶けてしまうとというデメリットもあります。

Q3 クマ取り後の再発はある?

この質問もカウンセリングで大変よくいただきます。

シミ治療のような美容皮膚科施術とは異なるので、一般的には1度クマ取りの手術を受けたら何度もやり直す必要というのはありません

切除した眼窩脂肪がまたにょきにょきと生えてくるということもないです。

ですが、例えば40〜50代のころにクマ取りの手術を受けたとして、80代ぐらいになって皮膚がたるんできて少しクマのようなたるみが生じるということはあり得ます。5年や10年でやり直しましょうという手術ではないのでご安心ください。

 

まとめ

ここまで読んでくださりありがとうございます。今回は今大変人気な目の下のクマ取り、クマ治療についてお話をしてきました。

クマ治療の様々な術式についていろいろな意見が飛び交っていて、判断するのが難しいと思います。どの術式が自分に合うのかわからない、金額が高額になりそうで怖い・・・という方も、ぜひ当院に一度カウンセリングにいらして下さい。皆様のお顔の状態に1番合った、そしてご安心いただける術式をご案内いたします。

千川あおぞらクリニック眼科では、みなさんお一人ひとりにご満足いただけるようなクマ取りの施術内容をご提案しています。

当院ではクマ治療の症例数が多く、他院修正の経験も豊富な医師・スタッフが揃っております。また術前や術後少しでも不安なことがあれば電話にて直接連絡を取ることが可能です。このブログを読んで質問があるような方も、ぜひ電話からご連絡をお送りください。

 

 

医師スタッフ一同、みなさんのご来院を楽しみにお待ちしております。

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視神経乳頭陥凹拡大とは?健診で指摘されたときの原因・検査・治療

健診や眼科で「視神経乳頭陥凹拡大があります」と指摘され、不安を感じて来院される方が少なくありません。特に人間ドックや会社の健康診断で眼底写真を撮影した際、この所見を指摘されることが多いです。「緑内障かもしれない」と心配になる方も多く、放置してよいのか、すぐに治療が必要なのか迷うケースもあります。

このブログでは、視神経乳頭陥凹拡大とは何か、緑内障との関係、健診で指摘されたときの対応、そしてOCT検査をはじめとした詳しい検査や治療について解説します。


目次


視神経乳頭とは?

視神経乳頭は、網膜から出た神経線維が束になって脳へ向かう出入口の部分です。眼底写真で見ると、白っぽい丸い領域が視神経乳頭にあたります。視神経乳頭の中央は少し凹んでおり、この部分を「乳頭陥凹」と呼びます。乳頭陥凹の大きさや形は個人差がありますが、異常に大きい場合は視神経線維が減少している可能性があるため注意が必要です。

視神経乳頭陥凹拡大とは?

通常よりも乳頭陥凹が広がっている状態を「視神経乳頭陥凹拡大」といいます。これは視神経線維の脱落によって視神経乳頭が痩せ、凹みが目立つようになる現象です。眼底写真で「C/D比(Cup/Disc ratio)」と呼ばれる指標で評価されることが多く、この比率が大きいと陥凹拡大と判断されます。

緑内障との関係

視神経乳頭陥凹拡大が見られる代表的な病気が緑内障です。緑内障は眼圧の影響や視神経の脆弱性によって視神経線維が徐々に障害され、視野が欠けていく病気です。初期には自覚症状がほとんどなく、健診や眼科で指摘されて初めて気づく方が大半です。緑内障は日本における失明原因の第一位とされており、早期発見・早期治療がとても重要です。

ただし、乳頭陥凹拡大がある=必ず緑内障というわけではありません。生まれつき陥凹が大きい人や、眼球の大きさによって見かけ上陥凹が広く見えることもあります。そのため、視神経乳頭の形だけでなく、他の検査を組み合わせて慎重に診断する必要があります。

陥凹拡大があっても異常でない場合

陥凹拡大が見られても必ずしも病気とは限りません。例えば、近視が強い方は眼球が大きいため、乳頭陥凹が相対的に大きく見えることがあります。また、家族的に陥凹が大きい体質の方もいます。こうした場合は緑内障ではなく、生理的な変化と考えられます。重要なのは「視神経線維が実際に減っているかどうか」「視野障害が進んでいないか」を確認することです。

眼科で行う検査

視神経乳頭陥凹拡大が疑われた場合、眼科ではさまざまな検査を行います。その中でも特に重要なのがOCT検査(光干渉断層計)です。OCTは網膜や視神経の断層をミクロン単位で撮影できる最新の画像検査で、視神経線維の厚みを正確に測定できます。

  • 圧検査: 眼圧が高くないかをチェック。
  • 眼底検査・眼底写真: 視神経乳頭の形や陥凹の大きさを確認。
  • OCT検査: 視神経線維層の厚みを数値化し、緑内障の早期発見に有効。
  • 視野検査: 見える範囲を測定し、視野欠損の有無を調べる。

特にOCT検査は、眼科医が「まだ緑内障かどうかはっきりしない」と判断した場合に決め手になることが多い検査です。患者さんにとっても負担が少なく、数分で終わるため安心して受けられます。

健診や人間ドックで指摘されたときは?

視神経乳頭陥凹拡大は人間ドックや健康診断の眼底検査で非常によく見つかる所見です。健診の結果には「要精密検査」や「要再検査」と書かれることが多く、緑内障の疑いを示している場合があります。

健診で指摘されたからといって、すぐに失明するわけではありません。しかし、そのまま放置すると緑内障である場合に進行を見逃す可能性があります。特に40歳以上の方は、加齢とともに緑内障のリスクが高まるため、眼科専門医での精密検査(眼圧検査・視野検査・OCT検査)を必ず受けるようにしましょう。

治療が必要になるケース

検査で緑内障と診断された場合、基本的には点眼治療が始まります。点眼薬によって眼圧を下げることで視神経の障害進行を抑えることが可能です。軽症で進行が認められない場合は、治療を始めずに経過観察を行うこともあります。重要なのは定期的に検査を行い、病気の進行を早期にキャッチすることです。

放置するとどうなる?

緑内障による視神経障害は一度失われると回復しません。初期のうちは自覚症状がないため放置されやすいのですが、気づいたときには視野が大きく欠け、日常生活に支障をきたすこともあります。進行すると失明に至るリスクもあるため、早期の診断と継続的な管理が不可欠です。

予防と定期検診の重要性

緑内障の発症を完全に防ぐことはできませんが、定期検診によって早期発見することは可能です。特に40歳を過ぎたら、眼科での定期検診を受けることを強くおすすめします。OCT検査や視野検査を組み合わせることで、発症の初期段階から異常を捉えることができます。

 

よくある質問(Q&A)

Q. 視神経乳頭陥凹拡大がある=緑内障ですか?
A. そうとは限りません。生まれつき陥凹が大きい場合や、近視の影響で大きく見えることもあります。OCT検査や視野検査を組み合わせて診断します。

Q. 陥凹拡大を指摘されたら必ず治療が必要ですか?
A. 治療が必要かどうかは検査結果次第です。緑内障が確定すれば治療を行いますが、経過観察でよい場合もあります。

Q. 緑内障の治療は一生続けるのですか?
A. 点眼治療は長期にわたって続けることが一般的です。ただし、定期的な検査で進行が止まっているかを確認しながら治療方針を調整します。

まとめ

視神経乳頭陥凹拡大は、特に人間ドックや健診でよく指摘される異常名の一つです。必ずしも病気ではありませんが、緑内障の早期サインであることも多く、放置は危険です。正確な診断にはOCT検査や視野検査など複数の検査が必要であり、早期に発見し適切に対応すれば視力を守ることが可能です。

健診や人間ドックで指摘を受けた場合は軽視せず、眼科で精密検査を受けるようにしましょう。千川あおぞらクリニック眼科では緑内障の早期診断・治療に対応していますので、安心してご相談ください。

 

千川あおぞらクリニック眼科での対応

千川あおぞらクリニック眼科では、眼底写真・OCT検査・視野検査をすべて院内で行える体制を整えています。緑内障の早期発見から、点眼治療、レーザー治療、さらに緑内障手術まで幅広く対応可能です。進行したケースや点眼だけでは管理が難しい場合にも、適切な治療選択ができるのが当院の強みです。

「視神経乳頭陥凹拡大」と言われて不安に感じている方は、まずは検査を受けていただくことが大切です。当院では初期から進行例まで一貫した診療が可能です。

「緑内障と診断されたが、どんな治療が必要なのか不安」「白内障もあり、将来の視力が心配」という方も、ぜひ一度ご相談ください。眼科専門医が丁寧に診察と説明を行い、最適な治療法をご提案いたします。

 

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緑内障

線が波打って見える・物が歪むのは黄斑の病気?原因と治療を解説

「真っすぐな線が波打って見える」「文字がにじんで読みにくい」「景色が歪んで見える」——こうした症状は、眼科でとても重要なサインの一つです。単なる疲れ目や老眼と思って放置すると、黄斑(おうはん)と呼ばれる目の中心部分に病気が隠れていることがあります。黄斑は物を見るために最も大切な部分で、異常があると視力や生活の質に大きな影響を与えるため、早期に気づくことがとても重要です。

このブログでは「線が波打って見える・歪む」原因や考えられる病気、眼科での検査や治療、さらに再発予防や生活習慣についてもわかりやすく解説します。特に中高年以降の方は注意が必要な症状ですので、気になる方はぜひ最後までお読みください。


目次

  1. ・線が波打って見える・歪むとは?
  2. ・黄斑の役割と歪みの原因
  3. ・考えられる黄斑の病気
  4. ・自宅でできるチェック方法
  5. ・受診が必要なサイン
  6. ・眼科で行う検査
  7. ・主な治療法
  8. ・放置するとどうなる?
  9. ・予防と生活習慣の改善
  10. ・当院での対応
  11. ・よくある質問(Q&A)
  12. ・まとめ

線が波打って見える・歪むとは?

本や新聞の文字が曲がって見える、電柱や窓枠の直線がぐにゃぐにゃに感じるといった症状は「変視症」と呼ばれます。この変視症は、黄斑という目の中心部の異常で起こることが多いです。

変視症は疲れ目や老眼では起こらず、網膜の構造変化によるものが多いため、早めの眼科受診が推奨されます。

黄斑の役割と歪みの原因

黄斑は網膜の中央にある、視力に最も重要な場所です。文字を読む・人の顔を識別する・色を見分けるといった作業はすべて黄斑で行われます。この部分に水がたまったり、膜で引っ張られたり、血管の異常が起きることで、見え方が歪むのです。

眼の構造はよくカメラで例えられます。

👁️ 眼の構造 × 📸 カメラのパーツ

  • 角膜(かくまく)・水晶体
    カメラのレンズ
    光を屈折させて、網膜(フィルム)にピントを合わせる役割をします。角膜がレンズの大部分を担当し、水晶体がオートフォーカスのように微調整します。

  • 虹彩(こうさい)・瞳孔
    カメラの絞り(シャッターの開口部)
    入ってくる光の量を調整します。暗い場所では瞳孔が大きく開き(絞りが開放)、明るい場所では小さくなります(絞りを絞る)。

  • 硝子体(しょうしたい)
    カメラの内部の空気やスペース
    透明なゼリー状の組織で、眼球の形を保ち、光を妨げずに網膜へ通します。

  • 網膜(もうまく)
    カメラのフィルム / イメージセンサー
    光を受け取って映像に変換する場所。特に黄斑は高解像度のセンサー部分にあたり、細かい部分や色をはっきり認識します。

  • 視神経(ししんけい)
    カメラのデータケーブル
    網膜で受けた光の情報を脳へ送ります。カメラで言えば、撮影したデータをPCに転送するケーブルのような役割です。

  • 脳(後頭葉の視覚野)
    画像処理ソフト / PC本体
    カメラが撮ったデータを加工・認識する部分。人は「目で見ている」というより「脳で映像を再構築している」と言えます。

  •  
  • 🌟黄斑は例えるなら「カメラのフィルムの中心」にあたり、ここに異常があると画像全体の鮮明さが失われてしまいます。

考えられる黄斑の病気

      • ・加齢黄斑変性
        50歳以上に多く、日本でも失明原因の上位に挙げられる病気です。初期は片目だけに出ることもあり、気づきにくいのが特徴です。中心が暗く見えたり、直線が波打って見えたりします。進行すると視野の中心が欠け、読書や運転が難しくなります。喫煙や高血圧、脂質異常症はリスク因子として知られています。治療は抗VEGF薬の硝子体内注射が基本で、繰り返しの治療が必要になることもあります。
      • ・黄斑前膜(網膜前膜)
        網膜の表面に薄い膜が張り、収縮によって網膜を引っ張る病気です。症状はゆっくり進行し、文字や線が歪んで見える物が小さく見えるなどの違和感が出ます。視力低下が強い場合や日常生活に支障がある場合は硝子体手術で膜を除去することで改善が期待できます。軽症なら経過観察で済む場合もあります。
      • ・中心性漿液性脈絡網膜症
        黄斑の下に液体がたまることで網膜が浮き上がり、中心がかすんだり歪んだりして見えます。30〜50代の男性に多く、ストレスや睡眠不足、ステロイド薬の使用などが関連していると考えられています。多くは自然に改善しますが、再発を繰り返すこともあります。症状が長引く場合はレーザーや光線力学療法が行われることもあります。
      • ・糖尿病黄斑浮腫
        糖尿病網膜症の合併症で、血管から漏れた液体が黄斑にたまってむくみを起こします。物が歪んで見えるだけでなく、視力が全体的に低下するのが特徴です。放置すると不可逆的な視力障害を残すため、抗VEGF薬注射やステロイド注射、レーザー治療などで早期に対応する必要があります。

自宅でできるチェック方法

アムスラーチャートと呼ばれる方眼紙のような表を使い、片目ずつ中央の点を見たときに線が曲がって見えないかを確認します。線が歪んで見えたら眼科受診が必要です。

(アムスラーチャート:縦横の線が格子状に並び、中央に黒い点がある表を注視します。歪みがある場合、その部分の線が波打ったり消えたりして見えます。)

受診が必要なサイン

      • 片目で見たときに直線が波打って見える
      • 視界の中心が暗くなる・欠ける
      • 急にものが歪んで見えるようになった

これらは放置すると視力回復が難しくなる場合があります。気づいたらできるだけ早く眼科を受診してください。

眼科で行う検査

眼底検査やOCT(光干渉断層計)で黄斑の断面を確認します。OCTは網膜のむくみや膜、出血の有無をミクロン単位で見ることができ、診断に欠かせません。患者さんへの負担も少なく、数分で結果がわかる利点があります。

(OCTイメージ図の説明:断面のグラフ状画像が得られ、黄斑のむくみや膜を立体的に把握できます。)

主な治療法

      • 抗VEGF薬の注射:加齢黄斑変性や糖尿病黄斑浮腫に有効
      • 硝子体手術:黄斑前膜などで膜をはがす手術
      • 光凝固治療:中心性漿液性脈絡網膜症や糖尿病網膜症に行う場合があります

放置するとどうなる?

黄斑の病気は自然に良くなることもありますが、多くは進行して視力低下や失明の原因になります。特に加齢黄斑変性は放置すると片目ずつ失明に近い視力障害が進む可能性があるため注意が必要です。

予防と生活習慣の改善

黄斑の病気は加齢や体質の影響を受けますが、生活習慣の改善によってリスクを下げられることもあります。

      • 禁煙:喫煙は加齢黄斑変性の最大の危険因子です。禁煙することで発症や進行のリスクを減らせます。
      • 食生活の改善:抗酸化作用を持つビタミンC・E、ルテインや亜鉛などを含む食事が黄斑を守るとされています。
      • 生活習慣病の管理:糖尿病や高血圧は黄斑の血管障害を進めます。血糖・血圧コントロールは大切です。
      • 紫外線対策:サングラスで網膜へのダメージを防ぐことが推奨されます。
      • 定期的な眼科検診:自覚症状がなくても早期に発見できるのは検診だけです。

当院での対応

千川あおぞらクリニック眼科では、最新のOCTを用いた正確な診断を行い、症状に応じて適切な治療を選択しています。
加齢黄斑変性や糖尿病黄斑浮腫に対しては抗VEGF薬の硝子体内注射を行っており、繰り返しの治療が必要な場合にも継続的に対応可能です。
また、黄斑前膜や黄斑円孔など手術が必要なケースには硝子体手術も行っており、外科的な治療が必要な患者さまにも安心してご相談いただけます。

「注射治療と手術の両方に対応できる眼科」は限られているため、初期から進行した病態まで一貫した治療が受けられる点が当院の大きな特徴です。
患者さま一人ひとりの症状や生活背景に合わせて、最適な治療法をご提案いたします。


よくある質問(Q&A)

Q. 老眼や疲れ目でも線が歪んで見えることはありますか?
A. 老眼や眼精疲労では線が歪んで見えることはほとんどありません。多くは黄斑の異常によるものです。

Q. 片目ずつ見たときに違いがあるのは異常ですか?
A. はい。片目だけで歪みがある場合は黄斑疾患の可能性が高いため、必ず眼科を受診してください。

Q. 早く治療すれば元通りになりますか?
A. 病気や進行度によって異なります。早期であれば視力回復の可能性は高まります。


まとめ

「線が波打って見える」「景色が歪んで見える」という症状は、黄斑にトラブルが起きているサインかもしれません。特に加齢黄斑変性や黄斑前膜などは早期治療が重要です。生活習慣の見直しと定期的な検診を組み合わせることで、黄斑疾患のリスクを減らし、視力を守ることができます。千川あおぞらクリニック眼科では注射治療から手術まで対応可能ですので、安心してご相談ください。

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網膜の疾患

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スマホ・パソコン・ゲームで視力低下?子どもの近視が進む原因と最新の治療法

「スマホを見すぎて目がかすむ」「最近、視力が落ちた気がする」――こうした声を耳にすることが増えています。現代ではスマホやパソコン、ゲームが生活に欠かせない存在ですが、その一方で目の健康への影響が大きな問題となっています。こちらでは、デジタル機器が引き起こす視力低下の原因や症状、子どもの近視が進むメカニズム、生活習慣でできる対策、さらに近視進行を抑える最新の治療法(オルソケラトロジー・低濃度アトロピン点眼)についてわかりやすく解説します。

目次

スマホで視力低下が起こる原因

スマホを長時間近くで使用すると、目にさまざまな負担がかかります。

  • 近距離での長時間使用:ピントを合わせる毛様体筋が緊張し続けることで「仮性近視」が起こります。これは子どもや学生に特に多く、繰り返すと本当の近視へ進行することがあります。
  • ブルーライトの影響:スマホの画面から発せられるブルーライトは波長が短く、網膜への刺激が強いとされています。夜に浴びると体内時計が乱れ、睡眠の質が低下し、視力の回復力にも影響します。
  • まばたきの減少:画面に集中するとまばたきが通常の半分以下に減り、目の表面が乾燥します。これによりかすみ目や疲れ目が生じ、ドライアイの原因になります。
  • 姿勢の悪さ:スマホをのぞき込む姿勢は首や肩の筋肉を緊張させ、血流が悪化します。その結果、頭痛や肩こりとともに眼精疲労を強めます。

視力低下の具体的な症状

スマホによる視力低下は、次のような形で現れます。

  • 遠くがぼやけて見える
  • 夕方になると視力が落ちる
  • ピントが合いにくく、すぐにかすむ
  • 目の奥が重い・痛む
  • 頭痛や肩こりを伴う

一時的な症状でも、繰り返すことで本格的な近視につながることがあります。

パソコンやゲームによる視力低下

視力低下はスマホだけの問題ではありません。パソコン作業やゲームも大きな影響を及ぼします。

パソコンの影響:長時間の画面作業は「VDT症候群(テクノストレス眼症)」を引き起こし、目のかすみや疲労、頭痛、肩こりを伴います。モニターが高すぎると乾燥が進み、低すぎると猫背になり眼精疲労を強めます。

ゲームの影響:夢中になって瞬きが減ることでドライアイが悪化します。さらに、夜遅くまでのプレイは睡眠不足を招き、目の回復力を低下させます。小児期に長時間ゲームをすることは、近視進行の大きなリスク要因です。

子どもの近視が進むメカニズム

子どもの近視は年々増加しており、低年齢から進行するケースが増えています。その仕組みを理解することは予防の第一歩です。

  • 屋外活動の減少:研究によると、1日2時間以上の屋外活動で近視進行を抑えられることが示されています。太陽光に含まれる光が網膜に働きかけ、眼球の伸びすぎを防ぐと考えられています。
  • 眼球が伸びることで起きる近視:近視は眼球が前後に伸びすぎ、網膜の手前でピントが合ってしまうことで起こります。一度伸びた眼球は元に戻らないため、早期の予防が大切です。
  • 学習環境の影響:机に顔を近づけて勉強する習慣や、タブレット学習が増えたことも近視進行の原因です。
  • 遺伝的要因:両親が近視だと子どもも近視になりやすいですが、生活習慣や近視抑制治療で進行を遅らせることは可能です。

子どもの近視は「進行を抑える」ことが最も重要です。そのためには生活習慣の改善と医療的なサポートが必要になります。

視力低下を防ぐ生活習慣

日常生活にちょっとした工夫を取り入れることで、視力低下を防ぐことができます。

  • 20分作業したら20秒遠くを見る「20-20-20ルール」を実践
  • スマホは30cm以上、パソコンは50cm以上離して使う
  • 画面の明るさを周囲の環境に合わせる
  • 暗い部屋でのスマホ使用を避ける
  • 意識的にまばたきを増やす
  • 子どもは屋外で遊ぶ時間を意識的に増やす
  • 休憩時に目のストレッチや遠くの景色を見る習慣をつける

ブルーライト対策について

スマホやパソコンから出るブルーライトは、目に負担をかける要因のひとつです。ブルーライトは波長が短く散乱しやすいため、ピントが合いにくく、眼精疲労の原因になります。また、夜間に浴びると体内時計が乱れ、睡眠の質が低下することも知られています。

ブルーライトを減らす工夫

  • 夜間は「ナイトモード」や「ブルーライトカットモード」を設定する
  • ブルーライトカット眼鏡や画面フィルムを活用する
  • 就寝の1〜2時間前はスマホやパソコンの使用を控える

ブルーライト自体が近視の直接的な原因になるとは断定されていませんが、疲れ目や睡眠リズムの乱れを防ぐために、上手にコントロールすることが大切です。

視力低下を感じたときの受診の目安

「最近見えにくい」「目が疲れやすい」と感じたら、眼科での検査を受けましょう。視力検査だけでなく、眼底や眼圧の検査を行うことで、緑内障網膜疾患の早期発見にもつながります。

特に次のような場合は早めの受診が必要です。

  • 子どもで近視が急に進んでいる
  • 急に視力が落ちたと感じる
  • 夜間の見えにくさが強い
  • 頭痛や眼痛を伴う

近視進行を防ぐ治療①:オルソケラトロジー

オルソケラトロジーは、夜寝ている間に特殊なコンタクトレンズを装用し、角膜の形を一時的に整える治療法です。日中は裸眼で過ごすことができ、近視進行を抑える効果も期待されています。

  • 日中は裸眼で生活できる
  • 近視進行の抑制効果が報告されている
  • 小児から大人まで幅広く適応可能
  • 手術を伴わないためリバーシブルで安心

特に子どもの近視進行を抑える目的で選ばれることが多く、生活習慣の工夫と合わせて効果が期待できます。ただし、適応は角膜の形状や近視の程度によって異なるため、必ず眼科での精密検査が必要です。

近視進行を防ぐ治療②:低濃度アトロピン点眼

低濃度アトロピン点眼は、近視進行を防ぐ効果があると報告されている治療です。アトロピンは本来瞳を広げる薬ですが、0.01〜0.05%という低い濃度を使用することで、副作用を抑えつつ近視進行を抑制できます。

  • 寝る前に1日1回点眼するだけで簡単
  • 副作用が少なく続けやすい
  • 小児の近視進行抑制に有効と報告されている
  • オルソケラトロジーと併用できる場合もある

まぶしさやピント調整力の低下といった副作用はほとんどなく、子どもにも安心して使用できます。ただし、適応かどうかは医師の判断が必要で、定期的な診察が欠かせません。

よくある質問

Q. スマホやゲームをやめれば近視は治りますか?
A. 一時的な仮性近視なら改善することもありますが、進行した近視は完全には治りません。治療や生活習慣の工夫で進行を抑えることが大切です。

Q. 子どもの近視進行を確実に止められる治療はありますか?
A. 100%止める方法はありませんが、オルソケラトロジー低濃度アトロピン点眼を組み合わせることで、大きく抑制できることが報告されています。

Q. ゲームやスマホの使用時間はどのくらいが良いですか?
A. 子どもの場合、1日1〜2時間以内が望ましいとされます。加えて屋外活動を1日2時間程度取り入れることが効果的です。

まとめ

スマホ、パソコン、ゲームは便利で欠かせない一方で、視力低下や近視進行の大きな原因になります。
生活習慣を見直し、屋外活動を増やし、必要に応じてオルソケラトロジーや低濃度アトロピン点眼といった治療法を取り入れることで、将来の視力を守ることができます。
「最近見えにくい」「子どもの近視が心配」という方は、早めに眼科で相談してみてください。

千川あおぞらクリニック眼科ではオルソケラトロジー・低濃度アトロピン点眼取り扱っています!

近視抑制治療のオルソケラトロジー低濃度アトロピン点眼を当院では取り扱っています。費用や期間などご質問があればお気軽にスタッフまでお尋ねください!

また、子供の眼鏡処方やコンタクト処方も可能です。ぜひご相談ください!

 

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小児眼科

 

夜の運転で街頭やライトがまぶしい方へ|白内障の症状と手術について

夜の運転で街灯やライトがまぶしい方へ|白内障の症状と手術について

 

「夜間の運転中、街灯や対向車のライトが異常にまぶしく感じる」「昼間でも太陽の光がギラついて見にくい」――そんな症状で不安を感じている方はいませんか? これは白内障の典型的な症状のひとつです。白内障は誰にでも起こり得る病気で、放置すると日常生活や運転に大きな支障をきたすことがあります。

白内障とは?

白内障は、目の中の「水晶体」と呼ばれる透明なレンズが濁ってしまう病気です。カメラのレンズが曇ってしまうのと同じで、視界が白くかすんだり、黄色っぽく見えたりします。加齢が最も多い原因ですが、糖尿病や紫外線、喫煙、ステロイド薬の長期使用などもリスク要因です。

運転中にまぶしいと感じる理由

白内障で水晶体が濁ると、光が散乱しやすくなります。その結果、本来なら一点に集まる光が乱れて網膜に届き、視界全体がギラついたり、まぶしく感じるのです。特に以下のような状況で症状が強く出やすくなります。

  • 夜間の街灯や対向車のヘッドライト
  • 晴れた日の強い太陽光
  • 雨の日や曇天で路面が光を反射しているとき

このような「グレア(光の散乱によるまぶしさ)」や「ハロー(光の周りに輪がかかって見える現象)」は、白内障特有の症状です。特に夜間運転の安全性を大きく低下させるため、事故リスクにも直結します。

他に見られる白内障の症状

  • 視界が全体的にかすむ
  • 黄色く見える、色が濁って見える
  • 視力が低下し、眼鏡を作り直しても改善しない
  • 片目で二重・三重に見える
  • 暗い場所では見えにくいが、明るい場所では逆にまぶしくて見えづらい

白内障と運転の危険性

日本では高齢ドライバーによる交通事故が社会問題化しています。その一因として白内障による視力障害が指摘されています。夜間や雨天時に視界が悪化すると、歩行者や標識の発見が遅れ、ブレーキ操作が遅れるリスクが高まります。

実際に「夜の運転が怖い」と感じて受診される患者さまも多く、検査をすると中等度以上の白内障が見つかるケースは少なくありません。安全な運転のためにも、違和感を覚えた時点で診察を受けることが大切です。

白内障の検査

視力検査や細隙灯顕微鏡検査(水晶体の濁りを調べる検査)などを行います。当院では最新の眼内レンズ計測機器やOCT(眼底三次元画像解析)も導入しており、手術が必要な場合も精密な検査結果に基づいて最適なプランを提案できます。

白内障の治療方法

白内障の初期であれば点眼薬(進行予防)を用いる場合もありますが、濁りを完全に治すことはできません。視力に影響が出ている場合や生活に支障がある場合は「白内障手術」が唯一の根本治療です。

手術では濁った水晶体を取り除き、人工の眼内レンズを挿入します。手術時間は10分程度と短く、日帰りで可能な場合がほとんどです。眼内レンズは単焦点から多焦点まであり、患者さまのライフスタイルに合わせた選択ができます。

手術後の生活について

運転再開の目安

一般的には、手術翌日から数日で視力が改善し始める方が多いですが、見え方が安定するまでには個人差があります。眼科医が行う翌日の診察や1週間後の検査で視力が十分に回復していれば、運転再開が可能となるケースが多いです。ただし、手術した目の回復具合や反対側の目の状態によっても異なるため、必ず医師の指示に従うことが重要です。

術後の注意点

  • 手術後1週間は強く眼をこすることや圧迫を避ける
  • 処方された点眼薬を指示通りに使用する
  • 感染予防のためプールや温泉はしばらく(1カ月程度)控える
  • 視力が安定するまでは夜間の運転を避ける

手術後の生活の変化

手術によって視界のかすみやまぶしさが改善し、多くの方が「景色の色が鮮やかに見えるようになった」「標識や信号がはっきり見える」と実感されています。これにより運転の安全性はもちろん、日常生活全体の快適さも大きく向上します。

また、眼内レンズの種類によっては老眼鏡が不要になる場合もあり、読書やスマートフォン操作なども楽に行えるようになります。生活の質(QOL)が改善されることは、白内障手術の大きなメリットです。

白内障手術の流れ

初めて手術を受ける方の多くは「どんな流れなのか不安」と感じるものです。当院では、患者さまが安心して臨めるよう、手術の一つひとつのステップを丁寧にご説明しています。

① 初診・検査

まずは診察を行い、白内障の進行度を確認します。視力検査や眼圧測定に加え、OCTや眼内レンズ計測機器で目の状態を詳しく調べます。これにより、適切な手術時期やレンズの種類を決定します。

② カウンセリング

患者さまの生活スタイルやご希望(運転を続けたい、手元を重視したいなど)を伺い、単焦点・多焦点レンズの選択を一緒に考えます。医師がメリット・デメリットをわかりやすく説明するため、納得して治療方針を決められます。

③ 手術当日

手術は局所麻酔で行い、痛みはほとんどありません。所要時間は10分程度と短く、日帰りで帰宅できます。麻酔が切れるころにはすでに視界が改善していると感じる方もいます。

④ 術後のフォロー

翌日・翌々日・1週間後・1か月後と検診を行い、眼の回復や視力の安定を確認します。点眼薬の使い方や生活上の注意も、スタッフが丁寧にサポートしますので、不安があってもすぐに相談できる体制です。

当院のサポート体制

白内障手術を検討する際、多くの方が「手術自体よりも術後の生活やフォローが不安」とおっしゃいます。当院では、安心して治療を受けていただけるよう、手術前から術後まで切れ目のないサポート体制を整えています。

手術前には十分なカウンセリングを行い、症状や生活スタイル、運転の有無などを伺ったうえで、最適な眼内レンズや治療プランをご提案します。さらに、手術当日も医師・看護師が丁寧に声かけを行い、不安なく過ごせるよう配慮しています。

術後は翌日・翌々日・1週間後・1か月後と定期的に検診を行い、視力の回復状況や眼の健康状態を確認します。必要に応じて点眼薬の調整や生活上のアドバイスを行うため、安心して社会生活や運転に復帰できます。また、症状の変化や不安があればいつでもご相談いただける体制を整えており、患者さまからも「安心して任せられる」とのお声を多くいただいています。

まとめ

運転中に「まぶしい」「見えづらい」と感じる場合、白内障の可能性があります。特に夜間の街灯や対向車のライトがギラついて見える、昼間でも光が強く感じるといった症状がある方は、早めに眼科での検査をおすすめします。白内障手術は視界のかすみやまぶしさを改善し、運転の安全性と生活の快適さを取り戻す有効な治療法です。

 

千川あおぞらクリニック眼科では、白内障手術だけでなく緑内障手術も行っております。

千川あおぞらクリニック眼科では、点眼やレーザー治療で十分にコントロールできない患者さまに対して、緑内障手術をご提供しています。症状や眼の状態に合わせて、負担の少ない方法を一緒に検討いたします。

また、多くの患者さまに見られる白内障についても、当院では日帰り手術が可能です。白内障手術と緑内障手術を同時に行うことで、視力の改善と眼圧のコントロールを一度に目指すことも可能です。これにより、患者さまの生活の質(QOL)の向上をサポートいたします。

「緑内障と診断されたが、どんな治療が必要なのか不安」「白内障もあり、将来の視力が心配」という方も、眼科専門医が丁寧に診察と説明を行い、最適な治療法をご提案いたします。

患者さまの症状や生活スタイルに合わせて最適な治療を提案いたしますので、運転中のまぶしさや視力低下でお困りの方は、ぜひ一度ご相談ください。

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緑内障でも飛行機に乗れる?旅行前に知っておきたい注意点と安心対策

 

「緑内障でも飛行機に乗って大丈夫ですか?」と、患者さんからご質問をいただくことがあります。旅行や帰省など、飛行機に乗る機会は誰にでも訪れるものです。しかし、目の病気があると不安を感じてしまいますよね。
このブログでは、緑内障の基本的な知識から、飛行機に乗る際の注意点や工夫までを、患者さん向けにわかりやすくご紹介します。緑内障とは?

緑内障は、視神経という「目と脳をつなぐケーブル」が障害を受け、視野が少しずつ欠けていく病気です。進行はゆっくりですが、一度失った視野は元に戻りません。そのため、早期発見と治療継続がとても大切です。日本では40歳以上の20人に1人が緑内障といわれ、決して珍しい病気ではありません。

  • 緑内障の種類

緑内障といっても、いくつかのタイプがあります。

  • 開放隅角緑内障:もっとも多いタイプ。房水(目の中の水)の出口は開いているが流れが悪く、眼圧が上がってしまう。
  • 正常眼圧緑内障:眼圧は正常範囲でも視神経が弱いために障害を受ける。日本人に特に多い。
  • 閉塞隅角緑内障:出口が狭く、急激に眼圧が上がる「発作」を起こすことがある。
  • 続発緑内障:目のけがや糖尿病、薬の影響など別の原因から発症。

どのタイプも放置すると視野が狭くなり、日常生活に影響を及ぼします。

  • 緑内障の治療

治療の目的は「視野障害の進行を遅らせること」。現在の治療で視野を回復させることはできません。そのため、早期に発見して治療を続けることが重要です。

  • 点眼薬:もっとも一般的。眼圧を下げる薬を毎日使う。
  • レーザー治療:房水の流れを改善するレーザーを照射する。
  • 手術治療:点眼やレーザーで十分に下がらない場合に行う。

特に点眼薬は毎日継続することが大切です。旅行中も忘れないように工夫しましょう。

  • 飛行機に乗ると眼圧は上がる?

飛行機の中は地上よりも気圧が低くなりますが、客室は「高度2000〜2500m程度」に調整されており、ほとんどの方にとって危険はありません。緑内障の患者さんも基本的には安心して搭乗できます。

ただし、注意が必要な場合もあります。

  • 閉塞隅角緑内障の方:急性発作を起こす可能性があるため、搭乗前に必ず主治医に確認を。
  • 手術直後の方:特に硝子体手術で眼内にガスが入っている場合、飛行機に乗るとガスが膨張して重い合併症を引き起こすため搭乗禁止です。
  • 点眼管理が不十分な方:旅行中に薬を忘れると眼圧が上がり、進行のリスクが高まります。
  • 長時間フライトでの工夫

緑内障の方が長時間フライトをするときに注意したいのは、「乾燥」と「血流の滞り」です。

  • 機内の湿度は20%以下になることがあるため、目が乾燥しやすい → ドライアイ点眼を持参すると安心。
  • 時差のある旅行では点眼時間がずれやすい → 日本時間に合わせて使うか、主治医に「現地時間での使い方」を相談しておきましょう。
  • 同じ姿勢を続けると血流が悪くなる → 時々立ち上がったり足を動かして、全身の血流を保つことが大切です。
  • 点眼薬の機内持ち込みについて

点眼薬は液体ですが、医薬品として問題なく機内に持ち込めます。国際線では100ml以下の容器に入れ、透明の袋に入れるルールがあります。長期旅行では診断書や薬の説明書を持っておくと、空港で安心です。

  • 旅行前に確認しておきたいこと

飛行機に乗る前に、以下の点をチェックしておきましょう。

  • 眼圧が安定しているか
  • 旅行日数分の薬があるか(できれば予備も)
  • 診断書や薬剤情報を準備しておくか
  • 術後間もない場合は主治医に必ず確認する
  • 旅行中の生活習慣で気をつけたいこと

飛行機に乗るときだけでなく、旅行中の過ごし方にも注意が必要です。楽しい時間だからこそ、普段の生活リズムが崩れやすくなり、それが眼圧や目の健康に影響することもあります。

  • 睡眠不足を避ける:夜更かしや寝不足は眼圧を上げる要因になります。旅行先でもなるべく規則正しい睡眠を心がけましょう。
  • アルコールの飲み過ぎに注意:少量なら問題ありませんが、過剰な飲酒は脱水を招き、血流のバランスを乱すことがあります。
  • 塩分の摂り過ぎに注意:塩分が多い食事は体に水分をため込み、眼圧に影響を与える可能性があります。外食が続くときは意識して控えると安心です。
  • 強い紫外線から目を守る:屋外の観光ではサングラスや帽子を使い、紫外線や眩しさを防ぎましょう。まぶしさを感じにくくなることで、目の疲労も和らぎます。

こうした工夫を意識することで、旅行をより安心して楽しむことができます。病気を抱えていても、「無理をしない」「普段の生活に近いリズムを保つ」ことが、進行予防につながります。

  • 患者さんからよくある質問

Q. 緑内障があっても飛行機に頻繁に乗って大丈夫ですか?
A. 基本的には問題ありません。多くの方は眼圧の大きな変動なく飛行機に乗れます。ただし、閉塞隅角緑内障の方や手術直後の方は注意が必要ですので、主治医にご確認ください。

Q. 飛行機に乗るときに点眼薬はどうすればいいですか?
A. いつも通り使用してください。機内でも問題なく点眼できます。タイムゾーンが変わる場合は、旅行前に「現地時間でどう使うか」を医師に相談しておくと安心です。

Q. 機内が乾燥して目がしょぼしょぼします。どう対策すればいいですか?
A. ドライアイ点眼(防腐剤なしタイプがおすすめ)を持参し、こまめに点眼しましょう。コンタクトレンズを使っている方は、可能であればメガネに切り替えるとより快適です。

Q. 海外旅行で長期間滞在する場合、薬が足りなくなりそうです。どうすればいいですか?
A. 主治医に相談すれば、旅行期間に合わせて多めに処方してもらえる場合があります。診断書を用意してもらうと海外でも安心です。

Q. 白内障もあるのですが、飛行機に乗るときに気をつけることはありますか?
A. 白内障そのものが飛行機搭乗で悪化することはほとんどありません。ただし、視力が低下していると旅行中の行動に支障が出ることもあるため、気になる場合は旅行前に手術を検討するのも選択肢です。

  • まとめ

緑内障があっても、多くの患者さんは問題なく飛行機で旅行を楽しむことができます。大切なのは、普段通りの点眼を続けること、乾燥や血流低下に注意することです。ただし、閉塞隅角緑内障や手術直後の方は例外があるため、必ず主治医と相談してください。

「病気があるから旅行は無理」と諦める必要はありません。正しい知識と準備をすれば、安心して空の旅を楽しめます。緑内障と向き合いながら、人生の大切な時間を豊かに過ごしていきましょう。

千川あおぞらクリニック眼科での緑内障・白内障手術について

千川あおぞらクリニック眼科では、点眼やレーザー治療で十分にコントロールできない患者さまに対して、緑内障手術をご提供しています。症状や眼の状態に合わせて、負担の少ない方法を一緒に検討いたします。

また、多くの患者さまに見られる白内障についても、当院では日帰り手術が可能です。白内障手術と緑内障手術を同時に行うことで、視力の改善と眼圧のコントロールを一度に目指すことも可能です。これにより、患者さまの生活の質(QOL)の向上をサポートいたします。

「緑内障と診断されたが、どんな治療が必要なのか不安」「白内障もあり、将来の視力が心配」という方も、ぜひ一度ご相談ください。眼科専門医が丁寧に診察と説明を行い、最適な治療法をご提案いたします。

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